腕力で強引に飛ばす打法
 花形が大LB1号に対して試した鉄球・鉄バットによる特訓は、バットに当たった球を力で弾き飛ばすものだった。最初、バットが縱の状態からスイングに移ったが、のちにバックネット方向に寝かせて待つという話になった。これでスペンサーはグリップ・エンドを狙われた。『あばれジャイアンツ』ではバットの丸みで打っても凡打になる魔球が登場し、ライバルは花形のような体力増強で、パワーで無理やりスタンドに運ぼうとしたが、それでも不可能。最終的にグリップ・エンドで打ったが、これは山田太郎が不知火の速球を打ったときに使った打法に近い。
 
 アームストロング・オズマはバットを水平に構えて大LB1号をど真ん中におびき寄せ、改めてバックスイングして、見えないスイングで攻略した。これはバスターに近い。花形がこの打法を真似たとき、投ゴロとなったが、鉄バット特訓の体力を考えれば、長打が可能だったはずだ。

 

 大LB3号はバットの風圧でバットをよける魔球。山田太郎は速球をバットの風圧で下に落とし、雲竜大五郎はバットに当てずに風圧だけでボールを飛ばした。ルール上はヒットにならないだろうが、力があることはわかる。西武に入った直後の山田は。ティー(球置き)の上のボールをバットの風圧で落とす訓練をしていた。

 

 大砲万作はハイ・ジャンプ魔球を「バント→球が当たったら振り切る」という打法でスタンドまで運んだ。眉月は大回転魔球を打ったとき、バントの構えでボールの勢いを弱めて振り切った。アニメでジャックスはこの打法を簡単にマスター。大砲と眉月とジャックスであれば、大LB1号と3号を打てただろう。

 

 もう一人、豪腕・賀間剛介も大LB1号と3号を打てる男である。彼は里中の投げた速球をバントの構えで待ちうけ、ミートの瞬間に振り切って本塁打にした。
 プッシュ・バントに近い打法に殿馬の「秘打・G線上のアリア」がある。大LB1号はこれに対しても通用しないだろう。