東京都教育委員会は、「マークシート方式の導入の成果と課題」という資料の中で、OMRによる読み取りの実態を明かしています。
これは、マークシート方式モデル実施校(20校)での結果をまとめた資料ですが、東京都教育委員会が客観的かつ公正な立場でOMRの正確性を検証した結果とも言えるのではないでしょうか。
今回は、この東京都教育委員会が明らかにしたOMRの実態を紹介したいと思います。
まずは「記号選択式問題:OMRによる読み取りに要した時間」についてです。
以下は、東京都教育委員会が公表した「資料2:マークシート方式の導入の成果と課題」の一部を拡大したものです。
平成26年度に実施された都立高入試(マークシート方式モデル実施校)で、記号選択式問題の自動採点が行われたのは数学を除く4教科です。
OMRはマークの読み取りと同時に集計が可能となるため、この読み取りに要した時間は、記号選択式問題の採点に要した時間と同意です。つまり、わずか50分程度で1教科の記号選択式問題の採点が終了したことになります。
これまでの手採点では、数時間以上かかっていたであろう採点が、自動採点で時間短縮されるだけでなく、採点ミスも防ぐことができるのです。
次回(後編)以降は、「OMRによる記号選択式問題の採点の成果」や「課題」について紹介いたします。