息子の彼女が東京からやってくる!
めちゃ緊張する私
そして嬉しい私
余命1〜2週間と言われてから4日目の10月22日
朝から旦那に伝えた
「なぁなぁ!◯◯(←息子の名前)彼女いるらしいで!東京に!しかも2個年上!ビックリやろー!」
やはり旦那はその日も不調で、ほぼ喋らない
しんどそうにしている
「その彼女が関西に来てはるらしくてお見舞い来てくれはるねんて!ドキドキやな〜」
彼女が来るのは午後1時
体力温存のためそっとしておいた
親戚がドヤドヤお見舞いに来てくれたが悪いけど帰ってもらった
とにかく体力温存の為
それとこの計画を誰にも知られたくなかったのだ
彼女の訪問は旦那と息子と私の秘密の時間にしたかった
そして、ついに彼女が来た
とても清楚でキチンとした女性でした
彼女の名前はミホさん
はじめましての挨拶をして
「驚きました。◯◯、お付き合いしてるなんて一切言わないもんで」
と私が言うと
「ご挨拶したかったんですけど◯◯さん、恥ずかしいってお会いさせてもらえなくて」
と優しい笑顔で返事してくれました
旦那が「ごめんね。こんなんで」と息絶え絶えに申し訳無さそうに言った
そしてミホさんが
「◯◯さんに影響を受けて私もバイクの免許取ったんです。◯◯さんとお父さんがツーリング行かれてる写真とか見せてもらってて、羨ましいなぁ〜って思ってました。
お元気になられたら3人でツーリング行きましょうね。」
泣ける!めちゃ良い子!!!!
眉間にシワを寄せて辛そうにしていた旦那の口元が緩む
笑顔で言った
「ごめんね。もうちょっと待ってな」
もうちょっとって…なんか、ワロてしまった
息子も意外な返答に苦笑い
旦那は まだまだ生きようとしている
そして、せつなかった
本当に忙しいミホさんはその後、とんぼ返りで東京に帰ってしまった
駅まで送る息子
病室に残った旦那と私
「ええ彼女やな〜。バイクの免許取ったって?すごくない?珍しいよな」
辛そうにしている旦那もウンウンとうなづき口元は笑っていた
その日からしばらく旦那は少し元気になったように思う
翌日息子からのLINE
ついつい条件反射で…ミホ=ミポリンと言ってしまう愚かな母…笑
この日の事は今も姑や義妹夫婦にも誰にも言ってない
暗い暗い闇の中にいた私達に一輪の華が咲いた瞬間だった