衝撃の余命宣告から3日ほど経ったであろうか
いつ逝ってしまうかわからない状況の中、息子が私に言った
「明日はスペシャルゲストが来るで」
「スペシャルゲスト?!」
「彼女」
「え?!か、か、彼女ぉ?!」
めちゃくちゃ驚いてしまった
息子の彼女など、この26年見た事も聞いた事もない
もちろん今まで付き合った女の子は居たではあろうが、一切そんな話はしない秘密主義の息子だ
「ホンマかいなっ?!」
「うん。起爆剤や。見舞いに来てもらって、お父さんに元気出してもらおうかなって」
「マジか?!えー、そんな人いたんや?!どこの人?」
「東京。」
「えー?!と、東京?!」
「ふたつ上。」
「えー?!年上かいなっ!!」
「小学校の先生したはる。」
「えー!?せ、先生!!」
もう、ビックリの連続である
「東京から来はるん?わざわざ?」
「私立の先生やからマジでいま、中学入試で忙しい時やねん。そやし来たらすぐ帰らはるけど。」
すっかり段取りしているようだ…
大変な状況の中、大変な話を聞いてしまい
もう私の頭の中は混乱
しかし、嬉しかった
どうやら真剣交際のようだ