13時の予約
待合でまた盗み撮り
チャラ先生は高笑いしてる
つられてお客様も大笑い
13時少しまわって帰られた
『さ、さ、どーぞ』
部屋に通されチャラ先生が
『ご主人どうですか?』
やっぱりアタシは、ここの会員だわ
年に1度か2度しか来てないのに憶えてらっしゃる
まず旦那の名前を書いて霊視がスタート
『ご主人、勝ち残られましたね。私にはそう見えます。ただ、家族に迷惑かけてすまないと思ってらっしゃる。 励ましてあげて差し上げてください。』
旦那は生きるべく抗ガン剤治療に耐えている
なんとか生活も仕事も出来ている
食事が思うようにできずイライラすることもしばしば
姑や息子にあたることもある
なんとか浮き沈みする気持ちをコントロールしている旦那
私はさりげなくなだめたり、励ましたりの役目
あくまでもさりげなく
歯の浮くようなコトバは言いませんし言えません
『息子さんは、、、』
今回、息子の相談は考えてなかった
彼は彼の人生だから
しかし、チャラ先生は勝手に息子を霊視し出した
『ふ~~ん』
な、なに?!ふ~~んって!?
『息子さん、結婚意識されてますね』
にゃ、にゃにぃーー?!
いや、いや、うちの息子はお家大好き草食男子だ
彼女なんぞ1度も見たことないぞ!
『おられますよ。ないですか?最近変わったコトは?』
• • • あるわ
最近、夜になると部屋にこもり誰かと電話している
毎晩の長電話
少し気にはなっていたけど、、、
『草食男子ではないですよ。健全な大人の男性です』
マジかーーーーー
『ただ、息子さんはご主人のことや仕事のことで安定していないのを今一度考えると思います』
仕事は旦那と一緒にやってはいるが
安定は確かにしていない
そこが結婚に踏み切れないというのだ
『仕事と結婚、息子さんが迷われた時に決断を下すのはアナタです!』
ん?アナタ?
アタシーーー?!
なんでアタシなの?
とは思ったけども深く考えず次へ
『あと仕事ですね。変わらずやっていきますね。』
最近の会社のゴタゴタでモチベーションが落ちていること話した
『アナタは何も悪くない。年内はまだしばらく落ち着かないけども、そのままいけると思われます』
もう50近いアタシ
不安やストレスを回避しながら生き方を変えた方がいいのかもと伝えた
『なーんにも問題ありませんよ!アナタは今までの人生、十分なくらい精一杯やってらした。何を今更変えるのですか?そのままでいい!変える必要なんてない。アナタの人生は成績表で言えば、ほぼ5が並んでるんですよ!』
マジっすか~~
やだわ!
人生振り返っちゃお
そーね!イロイロあったけど
食うに困ったコトもなかった
人を恨んだり恨まれたりもなかったはず
ビョーキもしたけれど
なんとか生きてる
少々仕事でつまずいたぐらいで命まで取られないわっ
生きててナンボよっ
同じギョーカイでのスカウトが2社ほどあるがソレはどーだろ?と聞いてみた
『悪くはないですよ。条件が良ければそちらに行かれてもいい。』
そーか。それも視野に入れてみるか
『先には移動があるかもしれませんよ。 しかしながらアナタの受け皿はある。広く安定している。大丈夫です!』
ヨカッた
頑張ろーーー
チラリと時計を見たら鑑定の30分が過ぎていた
や、ヤバイ!!
あと、ひとつ聞かなくては!
すみません。お時間過ぎてますが、あとひとつ...
『あ、どーぞ』
カバンからアタシはゴソゴソと1枚の名刺をチャラ先生に差し出した
私『この男性なんですけど...』
つづく