こいつには、負けたくないと思う人は居ますか?

自分は居ました。

そして、一度も勝てませんでした。

彼との出会いは、ホストして2日目の日、北海道からその当時ナンバー1だった。

横上衣千に憧れてお店に入店するイケメン新人が居ると。

ソファーに座って、お店のコーラを勝手に飲んでいた男が、それが猛です。

最初は、そんなに会話はなく、何度か話すようになり、外でも遊ぶようになりました。

新人で、お金がなく松屋に行って二人でご飯だけ頼み、紅しょうがをおかずにして、金持ったらお互いに飯奢るよ!などと小さかったですが夢を語り合いました。

寮、暮らしも猛と一緒でした。

人生で、一番長く住んだのは、猛が長いです。

いい意味で、猛が寝ていたら自分は起きて対抗心

キャッチに行っていました。

それでも猛に、勝てる事はなく猛はナンバー1になり、本当に悔しかった事を覚えています。

猛はよく言っていました

「早く上がってこい!」

辛かったです。
勝ちたくて、勝ちたくても勝てない自分。
どんなに努力をしても勝てない・・・

ホストの仕事で努力は大事です。

ただ猛に勝てない理由は知っていました。
まれにいるセンスです。
猛にはホストのセンスがありました。
数々の色んなホストと出会いましたが、出会った中では飛び級に凄かったです。

一度喧嘩もしました。
「お前がそのままのやる気なら同期は忘れるは!!!」

と心に、穴が開いたぐらい、苦しい一言でした。
その時、お店では、昼の仕事で、不動産を展開をするとの事で自分が抜擢されました。

即答で。
「やります!」

といいホストから逃げる形でそっちの方へ行きました。

不動産を辞め、キャバクラでマネージメントを学び、風俗店でも働いて、3年振りに猛から電話がありました。

当時、付き合っていた彼女が浮気をするので、自殺まで考えてた矢先の猛からの電話でした。
猛からは、

「今、大阪に居るからこない?
札幌店を出すから今大阪に居るねん。」

と誘われて東京に居たくなかったのもあり

大阪で一緒に働くことになりました。

つづく


同期 ②