一昨年2月、足摺岬沖で起きた海上自衛隊の潜水艦と貨物船の衝突事故で高知地検は、書類送検されていた潜水艦の当時の艦長を不起訴処分にした。

この事故は、おととし2月に足摺岬の沖合で海上自衛隊の潜水艦「そうりゅう」が香港籍の貨物船と衝突し、潜水艦の乗組員3人がケガをしたもの。高知海上保安部は、事故当時「そうりゅう」が航行中の貨物船と衝突することが予測され業務上の注意義務を怠ったなどとして「そうりゅう」の当時の艦長を業務上過失往来危険などの罪で書類送検していたが、高知地検は7月11日、事実は認定したうえで起訴猶予で不起訴処分にしたと発表した。

処分の理由について高知地検は、事故後の航行に大きな影響を与えていなかったことや防衛省により再発防止策が講じられていること、また航行する音を認識できなかったことなど偶発的事情があったとしている。