皆さんこんにちは!

 

『地頭と共に生きる』シリーズですが、前回投稿から2週間ほど空いてしまいました。

 

また途中でフェードアウトしやがるのではないか?と疑念を抱いた方もいらっしゃるかもしれませんが、ご安心ください!爆笑

 

まあ、ちょっと、「西」へ「逃避行」したくなるような毎日を過ごしていたのは事実ですが…👽

 

さて、前回は『浪人生活・前半編』として、春先から夏休み前半までを見ていきました。

前回の記事がまだの方はこちらから

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今回の『浪人生活・後半編』では、夏休み後半から、地頭レースの集大成となる浪人での大学受験までを見ていきたいと思います。

 

  地頭浪人生活(夏の終わり)

 

●辛かった浪人の夏が終わる。

 

●この夏最大のイベントを振り返ると、「河合塾オープン」と「駿台実戦」であり、「10代最後の夏」という言葉のイメージからはかけ離れたものとなっている。


●8月に受けた模試が返却される。


●学部学科首位を「既卒生」が飾っていると、自分まで励みになる。

 

●このとき、夏の実戦模試、オープン模試の「A判定ライン」は異様に低く設定されていることに注意が必要である。

●本番より簡単な問題なのに、本番のボーダーより3%くらい低い得点率でA判定が出たりする。

 

●一方、浪人生活が辛くなり出す6月頃から付き合い始めた浪人生カップルは、「10代最後の夏」に「勉学」と「恋愛」を両立できたという充実感とともに夏を終える。

 

●しかし、悔いが残らないように勉強と恋愛をやりきったのは「女」のほうだけで、「男」のほうは8割恋愛、2割勉強となっていたことに後々気付くこととなる。
 

 

  地頭エスカレーター逆走(秋)


●秋の模試が始まる。

 

●ここで一気に「現役生」が台頭してくる。

●秋の模試返却後、予備校の雰囲気は一変する。


●ここから本当の恐怖が始まる。

 

●この時点でA判定が出ていない浪人生は、迫りくる現役生に対する恐怖と、二次試験に不安要素を残したまま 共通テストの対策に踏み切ることに躊躇し、精神的に不安定となる。

 

●現役時からA判定を連発してきた「浪人生筆頭株」も、この成績で今度も落ちたらどうしようという恐怖でいっぱいになり、どれだけ好成績をとっていても(むしろ好成績をとればとるほど)「本番一発勝負」への恐怖心でいっぱいになる。


●この辺りで初めて、よく言われる「浪人とは下りのエスカレーターを全力で駆け上がるようなものである」という格言を本当の意味で理解することになる。

 

  地頭アイデンティティ・クライシス


●中学受験における御三家・最難関校出身者は、他の人が想像するよりはるかに大きいプレッシャーに苛まれることとなる。

 

●6年前、それぞれの地域で「名声」を誇る最難関中に合格し、両親や先生といった大人たちを喜ばせた自分が、同じ大学に二回落とされて「地頭レース」を終える光景を想像すると、勉強が手につかないほどの焦燥感を覚える。

 

御三家・最難関校の生徒は、知らず知らずのうちに、各方面から有り余るほどの賞賛を受け、「名門校の生徒である」ということが自らの「アイデンティティ」の一部になっていたことを痛感する。

 

●そうならないように注意していても、無意識のうちにそうなってしまっていたことに気付かされる。

 

●「自分」というものの意識が芽生え始める10歳から12歳を【浜学園】や【サピックス】で過ごし、毎月テストの点数で「序列化」されるという異常な環境が自らの【原体験】となってしまった者にとって、「そうならないように注意しろ」というほうが無理となる。


●女性が思っている以上に「メンツ」にこだわり、「プライド」の生き物である「男子」が、13歳から18歳という人生の中で最高レベルに多感な時期を「名門校」で過ごしたならば、必然的に「勉強ができる」ということが自らの「アイデンティティ」の重要な構成要素となる。


●その大切な「アイデンティティ」の一部が引き剝がされるかもしれないという状況に、とてつもない危機感を感じる(=地頭クライシス)


●その苦しみを他人に訴えたとしても、「自意識過剰」の一言で片付けられてしまい、「親戚の伯父さん」と殴り合いになったときの「静かなるバージョン」が立ち現れてくるだけで、余計にメンタルを削られる結果となる。


 

  地頭ロマンスブレイク(秋終盤)

 

●11月のある日、友達の「男」が、一週間くらい予備校に来ていないことに気付く。


●周りの者たちは「あの女」と何かあったんだなと悟る。

 

●予備校の担任が、とにかく予備校へ来いと電話したことにより、「男」が久しぶりに姿を現す。

 

●「男」が「この世の終わり」のような顔をしていることに気付く。

 

●話を聞いてやる。

 

●「とにかく、今は、勉強に集中しろ。もう少しだ。もう少しでゴールなんだ!」と励ます。

 

●一方、「女」のほうは、何か吹っ切れたかのように「自習室」でひたすら勉強していることに気付く。

 

●「男」を自習室に誘うが、「女」の姿が見える自習室で勉強に集中できるはずがなく、「男」は自習室でボーっとしては予備校の外へ出て公園のベンチに座ったりを繰り返す。

 

●ここで、今の自分にすべきことは、自らの「命」を守ることであり、最も避けるべきなのは、負傷した戦友に引きずり込まれて巻き添え死を食らうことであると認識する。

 

●負傷した戦友を 戦場に捨てていく決断をする。


●同時に、この状況下で脇目もふらず勉強に邁進できる高学歴(に間もなくなるであろう)女性に対して、「畏敬の念」を抱くこととなる。

 

  地頭ジャッジメント前夜(冬)


●この頃になると「1年間を耐えてきた」という事実が、自らの身体に守護神のようにまとわりつくようになる


●「この1年をどのように過ごしてきたか」という問いに対して、親や教師を欺くことはできても、自分自身を欺くことはできないため、この時点で勝負の大方が決まっているともいえる。

 

  地頭ジャッジメント(本番)


●震えるような緊張感のもとで受験した2回目の共通テストが終わる。

 

●国語(1問あたり7~8点)の自己採点をするときは、心臓が5個くらい必要となる。

 

●心臓が5回を超えて出てきたら、「アウト」となる。

 

●共通テスト後になると、予備校に全く姿を見せなくなる者や、これまでの態度からは考えられないような下位の国立大学に出願変更を余儀なくされる者が現れる。

●春先の時点で、予備校の○大コースに70人いた受験生のうち、最終的に○大に出願できるのは30人くらいで、そのうち合格できるのは10名くらいとなる。

●そして、蓋を開けてみれば、結局、「常連校」の「逃げ馬」が大半を占めていることに気付く。
(浪人で成功するのは、逃げ馬ポジションを最後まで守りぬいた者だけ)

●1月の共通テスト後になっても「冷静な判断」をせず、「俺は金メダルを取るためにやってきたんだ!!」、「金メダル以外はいらない!!」と意気込んで出国した者は、本当に「銅メダルすら取らずに帰国」することとなる。
(参考)2008
年北京五輪おける星野ジャパン


●一方、安全パイを切って、最初から「銀メダル」を目指した場合、「金メダルを狙っていたらどうなっていたかな」という気持ちが最後まで残り続けることとなる。

●総じて、浪人というものは、頑張ればたぶん届くだろうという「地頭見通し」と、逃げ出さずに最後までやり切れるという「地メンタル見通し」を持たずに安易な気持ちで突入すると、自らの能力の限界と、メンタルの弱さを、これでもかというくらい突き付けられるだけのクソイヤーとなる。

●例えば、現役で受かるには同学年上位1/200に入る必要があるが、浪人で受かるなら同学年上位1/100でよいという考え方は間違いである。

●浪人で受かるには「1つ下の学年の上位1/200」に食い込む必要があると認識するのが正しい。

●つまり結局のところ、自らの「天井」がどこにあ
るかという地頭問題に帰結する。


#浪人しても結局最後は地頭(笑)


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●一方で、現役時に安全パイを切り、大学生活を謳歌していた者も、安パイを切らずに浪人した同級生の「地頭同等者」が、一浪の末に「金メダル」を獲得していく様を「観客席」から目にすることとなる。

●「ラウンドワン」で1年遅れで大学生になった同級生の「祝勝会」をする。

 

●久しぶりに会えた級友たちとワイのワイのやっていたのに、帰宅後一人になると、「高校時代に描いていた夢のキャンパスライフ」が再び頭をもたげてきて、メンタルを掻き乱される。
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●高校名に名前負けしない大学、すなわち「この高校」からなら「あの大学」と言われている大学に行けなかった者は、その後の人生において、自らの大学受験を語ることはなくなる。


●これにより、ブログやXは「成功者の成功者による成功者のためのブログ(X)」となり、希望を抱かせる内容ばかりが世に出回ることとなる。


<ほとんど誰も言わない事実>
●「最難関私立中高一貫校」における浪人の主要国立大学合格率は55~70%程度である。
●「大都市トップ公立校」における浪人の主要国立大学合格率は55%程度である。

●しかし、主要国立大学における現役と浪人の全体合格率に大差はなく30~35%程度である。

●これは裏を返すと「常連校」以外からは現実には殆ど合格できないことを意味している。
●マスゴミが取り上げるのは、極めて稀なケースの合格者だけである。
●特に「地頭大学東京」は二浪以上になると合格率が極端に落ち、1割を切ってくる。
●これは「無理なものは無理」ということを示している。


<浪人十訓>
●浪人生は、次の十項目を守ったものだけが成功する。
①失敗の原因を正しく分析する
②指導者からの忠告は真摯に受け止める
③余裕のA判定を目指す
④共テ対策は万全にする
⑤理科は絶対に固める
⑥数学が振るわなくても合格できる点数計画とする
⑦いかなる問題が来ても大破しない(小破にとどめる)
⑧常に「本番」を意識して取り組む。
⑨ありとあらゆるケースを想定しておく
⑩予備校で恋愛に溺れた男は全員悲惨な結末を迎える



合格しても嬉しいという気持ちは一切なく、安堵の気持ちしか湧き上がらない。


10代後半や20代前半は、1年のビハインドがとてつもなく大きいかのように感じる。

しかし、社会に出れば、「現役○○」とか「一浪○○」とか、いちいち申告することはない。
そもそも、他人がどこで何年ダブっているかなど、誰も興味を持たない。
大学、大学院、就職、配属、異動、昇進など、ステージが変わるごとに何度もシャッフルされる。

40代になって振り返ると、若い頃の1年や2年は完全に誤差の範囲であると言い切れる。