皆さんこんにちは!


久しぶりに公開記事をUPします。

 

先日、読者の方から興味深いコメントをいただきました。

 

皆さんも疑問に感じたことはありませんか?

 

「あれだけ難しい問題を解いて最難関校へ進学したのに、なぜ国立トップに入れない子が出てくるのか」ということを。

 

突然ですが、皆さんは

中学受験で灘・筑駒・開成・桜蔭に入るのと、大学受験で東大に入るのは、どちらが才能が必要だと思いますか?

 

あるいは、

中学受験で東大寺・洛南・甲陽・星光などに入るのと、大学受験で京大に入るのは、どちらが才能が必要だと思いますか?

 

多くの人は、「中学受験で~~に入る方が才能が必要」と感じるのではないかと思います。

 

誤解を恐れずにいうと、私自身も、灘・筑駒・開成より、東大のほうが努力で何とかなりそうな感覚があります。

 

でもこれは錯覚だと思います。

 

実際、上で取り上げた例でいうと、中学受験グループ4校合計で右の大学に入れるのは上位55%くらいのラインまでです。しかも浪人含めて。

 

なんでこんな結果になってしまうのかについて、今回は「メンタル面」から述べたいと思います。

 

特に、ご自身は中学受験未経験者で、息子が最難関中に入ったというママさん、パパさんには是非読んでいただきたい内容となっています。

 

 

【ポイント1】

◆中学受験の時に見た息子の姿は本当の姿ではない

 

息子さんが最難関校に入った子の親は、息子のことが本当に誇らしいことと思います。

 

たまに反抗もした。悪い点も取ってきた。それでも次のテストでは、きっちり帳尻を合わせてきた息子。塾の先生の言うことを素直に聞いて、受験が近づくにつれてどんどん逞しくなっていった息子‥。志望校に対する真っすぐな思い‥。幼い我が子は、この1年間、あんなにひたむきに頑張ったんだ。中学校に入ったら、部活も頑張って、友達とも楽しんで、そして勉強もきっと頑張ってくれる‥。

 

そう思っていることと思います。

 

はっきり申し上げます。

 

そんなん全然当てになりません!!(笑)

 

小学生の時点ではまだ「自我」というものが芽生えておらず、とても狭い世界で生きています。

 

親のいうこと、先生のいうことに洗脳されやすく、特にカリスマ性をもった塾講師の影響力は絶大で、地頭さえ良ければ、周りの雰囲気に流されて勉強を実行します。

 

大人が月~金まで毎日6時間勤務して、その後、第2の仕事を深夜まで行い、土日祝日も全て出勤が1年間続くとか耐えられます?

 

あれ、子どもだから出来るのです。

 

浜学園や希学園などでやっている「12耐特訓」なんて、ペッタンコの椅子に座らされて、ひたすら問題を解かされるわけですが、もし大人が12耐特訓を受ければ、メンタルが潰れるのが先か、ケツが潰れるのが先か、という話になります。

 

中学受験の最難関校は、まだ自我が生まれていない段階で、親と塾が創り出した洗脳状態を全力で走り抜けた子が勝つゲーであり、だからこそ「中学受験は完全に地頭オンリーで決まる」と思います。

 

うちの子はそこまで一生懸命じゃなかったよ、という人がいるかもしれませんが、それでも大手塾のカリキュラムをこなしている時点ですでに異常な洗脳状態が完成しています

 

 

【ポイント2】

◆中2~中3頃に「本当の自分」が出てくる

 

世の中には、いわゆる「中二病」という言葉がありますが、これは「人より強くありたい」とか「自分は人より優越している」と思いたいのに、現実はそうではないことから、ギャップに苦しみ、でもそれを素直に受け入れるほど精神は成熟していないので、斜に構えた態度をとって自己の中にある しょうもないプライドを保とうとする病気です。

 

最悪なことに、難関校ではこの中二病を発症する時期と高校数学に入る時期がバッチリ重なるのです。

 

この頃になると、もう学校内での自己のポジションは固定化し、既存の人間関係をリセットすることや、新たに先入観なく人間関係を構築することは難しくなってきます。

 

こうなると、もう勉強は二の次、三の次になってきます。

 

小学生のときは特段問題はありませんでした。

 

中学生ほど「自己」について悩むことはないし、いつまでも勉強しやがらへん場合は、ぶっ飛ばしたら問題解決でした。

 

しかし男子は14~15歳から急速に体格が発達するので、ぶっ飛ばそうとすれば逆にぶっ飛ばされます。

 

さらに、輪をかけて最悪なことに、思春期、いわゆる性の目覚めも、この頃に起こります。

(※正常な成長の過程です)

 

中2くらいになって、突然「塾に行きたい」とか言っても、無視してください。

 

息子の頭の中にあるのは、英語・数学・国語…などではなく、近隣の女子校だと思います(笑)

 

「鉄緑会にガチでついていく」くらいの気合がある場合は別として、それ以外は半分彼女作り目的で塾に行っている者も多数存在しているのであり、マジで金をドブに捨てることになるので、学校の勉強を真剣にやったほうがいいです。

 

30年前は、最難関校の授業はどこの学校もカリキュラムとは無関係に進行し、教師が自己満に浸っているだけの授業(通称、オ○ニー授業)が横行していましたが、最近はまともな授業になっていると聞きます。

せっかく高い授業料を払って私立中学に行っているんだから、学校の勉強をしっかりやるべきだと思います。特に理系科目は校内テストでは凡庸な成績でも、外部模試を受けると己の力を実感します。

 

いずれにしても、小学生のときは一種の洗脳状態を作り出すことによって勉強のイヤ度をかなり引き下げることができましたが、自我発現後・思春期到来後は自らの意思の力で勉強に向き合う必要が出てくるのです。

 

これはその先もずっと続きます。


言葉で書くのはカンタンですが、いざ実行しようとするととても難しいです。

それこそ、地頭ならぬ、地メンタル力が問われるのです。

 

上で私が「中学受験の最難関校より大学受験のトップ校のほうが才能が要らないように感じるのは錯覚である」と述べた理由は、ここにあります。

 

地頭と同様に、地メンタル力もまた、持って生まれたものだと私は思います。

 

 

【ポイント3】

◆中3から本格的な深海魚コースが始まる

 

上で数学の話をしましたが、より深刻なのは英語です。

いわゆる深海魚というのは、ほぼ一つの例外もなく英語が壊滅的にできません

というか、英語さえ出来ておれば、そもそも深海魚とは呼べません。

「私立文系」という道が残されているからです。

開成で真ん中くらいの成績の生徒が東大落ちて早慶文系に行くケースも多いわけですから、「数学捨ての英語普通」くらいなら、落ちこぼれでも何でもありません。

 

英語ができないのはとにかくヤバいです。英文法の基礎がわかっていないので、英作文は何を書いても点が入りません。文系模試でもまともな成績を出せず、完全に行き場を失います。

 

ちなみに、日能研の先生に聞いた話なんですけど、知り合いの某最難関校の先生が「中学受験で社会をとってへんやつは英語の学習態度が悪いねん」とその人に愚痴っていたらしいです(笑)

(昔と違って関西の男子最難関校は全て算国理だけで受けることが可能です)

 

私自身の中学高校時代を振り返っても、英語がボロボロの人間というのは、「小学生時代、地頭だけで算数をこなしてきた人間」に多かった気がします。

 

このタイプの人間は、中学受験は「パズル」を楽しんでやっていただけで、根性や忍耐があるわけではありませんので、「サボり遺伝子」が本格発動しだすとどこまでも落ちていきます

 

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