『ブラックボード~時代と戦った教師たち~ 第二夜 校内暴力 [生きろ] 』
第一夜の白濱先生に出会い、学ぶことを望み、働きながら学び、教職に就いた佐藤浩市演じる後藤明。
あれから33年経った1980年、あの白濱先生の立った同じ教壇に立つことを決めた。
校内暴力の嵐・・・、最初は小さな暴力からはじまり、徐々にエスカレート。
長いスカート、派手なパーマ、潰されたかばん、リーザント・・・まさに『積木くずし』
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校内一の問題児、志田未來演じる古沢ゆかりは、優秀な兄弟を持ち、「偏差値30でも行ける高校とかあるんだ」なんて言葉を浴びせられ、「あの子のことはいいんです、卒業さえしてくれれば・・・」と無関心な両親に囲まれた不良。
そんな彼女らの書いたブラックボードの文字は、赤いスプレーで書かれた「死ネ」という文字。後藤はこれを彼女らに消させると決める。
行き過ぎた暴力には手もあげるという後藤先生。その教育方法について、「暴力教師」と言われることも・・・。
そのやり方で実績もあるものの、暴力で暴力を制するのは間違っているという、貫地谷しほり演じる横手涼子をはじめとする教師仲間やPTAらの意見もありながら、しかし必要なときには手もあげる!と自らを貫き、古沢らを切り捨てる、見捨てると言った行為はせずに、体当たりで臨んでいく後藤先生。
後藤先生の息子林遣都演じる後藤新一から家を聞き出した古沢らは、後藤先生の自宅に石を投げ入れ、ガラスを割る。
そんな古沢らに向かって語りかける後藤先生。
「石ころだって蹴飛ばしてくれる奴がいたら、遠くへ行けるんだ。道端に転がる石みたいな俺でも、ひとりじゃないって気付いたら、いつか何かできると思えた、生きてていいんだってな。おまえら、あの頃の俺にそっくりだよ。暴れるだけ暴れて、人を恐がらせて遠ざけるだけだ。一番の弱虫だよ。俺はな、おまえらと闘うために都中に来たんだ。卒業するまで、とことん勝負してやろうじゃねぇか・・・」
その言葉に感化されたかのように見えた古沢ゆかりたちも、少しずつではあるが、授業にも興味を示し出し、後藤先生への信頼から緩和の兆しが見えていたそんな時・・・。
地域住民やPTAからの言葉に、校長はついつい警察を介入させてしまう。それを見た古沢らは、後藤先生もやはり同じだと誤解し、以前のような状態に・・・。
そんな中、林遣都演じる息子、後藤新一が古沢らに絡まれ、事件を起こしてしまい、
同世代の古沢と新一に対して、教師としてまた親として、逃げずに向き合って行く姿・・・。
息子の事件の責任を取る形で、辞表を書いた後藤先生も、古沢らの事件の話を聞いて学校に駆けつけ、先生たちに向かって
「教師に退職なんか無い。確かに私は昨日、辞表を出しました。しかし、子どもらにとって私が教師であったことは消えてなくならないんです。一生、やつらの中に残るんです。我々の仕事というのは、そういう仕事なんじゃないでしょうか。親をやめることができないように、教師をやめることもできないんだ」
と言い、古沢らの元へ・・・
古沢らの起こした教室での火事を消火した後藤先生。
落ち着いた教室を見回し、黒板に目をやったそこには、「死ネ」という文字を消したあとが・・・。シンナーで消そうとしたことによる失火だと悟った後藤先生は、逃げることをやめ、炎の中で命を絶とうとしていた古沢に
「やはり死ななくてよかったな。生きててよかったろ、おまえ」
と言って古沢と二人、涙を流しました。
無事に卒業した古沢。
高校には行けなかったけど、実家のラーメン屋を継ぐという古沢の背中は桜に似合っていました。
ある意味、自分たちの不満や伝えたいことを目に見える形で表現していたこの時代の方が、今よりは幸せなのかもしれないなと思いました。第三夜を見て、心に閉じ込めて苦しんでいる今の子供たちの方がつらいんじゃないかと・・・
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【キャスト】