はじめに…
ようこそ。この物語に出逢ってくださいましたこと、心より感謝申し上げます。
インディゴチルドレンの私のために、私の元にやってきた彼。今世では親子という形でめぐり逢い、人生で本当に大切なことを氣づかせてくれるため… 私を成長させるため…
としか思えないようなドラマティックなストーリーが次々と展開していきます。
どうぞお楽しみいただけましたら幸いです。




 

" Transit "

第1章 ㉜

【新月とサイコロと…目に見えぬ力】 

 

 

 

あと10分ほどで18時28分。

新月だ。 

 

 

ドキドキしてきた。  


まさか、こんな展開になるとは… 

 

あとは運に任せるだけ。 

 

 


 そろそろかな⁉️ 

  

 準備はいい?  

 

 




サイコロを2つテーブルの上に置き、 

ジャンケンで先行を決める。 

 

彼の先行。 

 

18時28分 

 

 「よし!はじめよう!」  

 

 

お互い真顔で真剣勝負。 

 

 

サイコロは…サイコロ  3 と 2 

 

5 奇数

  


 

そして私の番。 

 

何も考えずにサイコロを振る。 

 

サイコロは…  2 と 5 

 

7 奇数タラー 

 

 

 

2回目 

サイコロは… サイコロ1 と 4


5 奇数アセアセアセアセガーンガーン 

 

 

  

私の番。お願い神様お願いお願いお願い

サイコロを振る。 

 

サイコロは… サイコロ 2 と 1 

 

3 奇数ガーンガーンガーン





え〜アセアセアセアセアセアセアセアセアセアセ

2ー0 

絶体絶命 ガーンガーンガーンガーンガーン 

次に奇数出されたら金沢に決まっちゃうの⁈

嫌だ!助けて!


ふと彼の方に目をやると、

喜んでないのだ。

泣きそうな顔をしているのだ。 


私は深呼吸して天国の両親にお願いした。

この子が本当に幸せになる方へ〜と。 

 

 



3回目

サイコロは… サイコロ 4 と 4 

 

8 偶数拍手拍手拍手拍手


よし!いいぞ〜

  



私の番。

氣を集中して。。。

サイコロは… サイコロ1 と 3 

4 偶数グッグッグッグッ


やったーおねがいおねがいおねがい 

 

 


これで 2対1 


がんばれ私スタースタースター


  

 

4回目 彼が振る。

サイコロは…サイコロ 1 と 5 

6 偶数 拍手拍手拍手拍手


  

 

さぁ、私の番。

まだ氣を抜いちゃダメ!

負けん氣で! 

サイコロは… 3 と 3

6 偶数おねがいおねがいおねがい 

 

 

よ〜し!2対2

最後の勝負だ!! 

 

 


彼のサイコロは… サイコロ 3 と 5 

8  偶数グッグッグッ

 

 

 

決めてやる❗️絶対に‼️

 

私の番。。。

落ち着いて。 集中。 よし! 

サイコロは…サイコロ 1 と 3 

4 偶数 ラブ照れラブ照れラブ

キラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラ

すご〜いびっくり

やった〜〜〜〜〜ルンルンルンルンルンルンルンルンルンルン

  

 


何よりも久しぶりの彼の満面の笑みおねがい 

 

 

 

そうかぁ。

やっぱり本当は諦めたくなかったのね。 

サイコロ勝負にして私に運に託したのね。 

私に説得される形も嫌だったのでしょ。 

 

ドラマだわ爆笑爆笑爆笑

 

 

 

「すぐにキララに電話して言ってくれる?

 パパが帰ってきたら言ってね。

 サイコロで決めた、って。」

 

 

「わかった。キララに電話して

 もう一年お世話になります。

 って言えばいいのね。」 

 

 

 

私はすぐにKILALAの学院長に

電話をかけた。 

結論からまずは…

金沢美工は辞退することに、

もう一年お世話になりたいので

お願いいたします。

ということと、今回の経緯を話して… 


もちろん、サイコロで決めたことも… 

 

 

学院長先生も本人が金沢に決めたのなら、

とKILALA卒業と金沢美工進学を

すでにお祝いしてくれていたそうで… 

(そんなことさえ、私には黙っていたのだ)

 

最初はビックリして、

凄く驚いてはいたが、

小学生から彼を観てくれていること、

また小学生からの夢を叶えるために、

高校も東京の美術科に行ったことも、

高校受験の時に日本画の先生に憧れて

油画から日本画に変えたことも、

全部全部ひっくるめて理解してくださった。

 

ただ、

ママもかなりの勝負師ね。

と言って笑われてしまったのだが。。。笑い泣き

 

ひとまず、一件落着。 

後日面接に伺い、日本画の担任の先生にも

改めてお願いしてくるつもりだ。 

 

 

 

彼はスッキリとしてニコニコしていた。 

 

ちょうど、

「あっ、パパ帰ってきたから言ってね!」 

と 任された。  

 


 

「お帰りなさい。 

 Kちゃんはもう一年浪人することに

 なったから。金沢は行かない。

 サイコロでそう決まったので。

 来年また藝大受けるから、

   引き続きKILALAに通うので

 よろしくお願いします。」 

 

 


「えっ 何それ⁈ 

 Kちゃん、金沢行かないのか? 

 来年藝大合格する保証なんてないんだぞ。

 金沢だって来年はわからないぞ。 

 本当にいいのか?

 知らないからな。」 


そして私の方を見て、

 「責任取れるのかよ?」

と。 

 

 

「私が全責任を取るわ。

   何があろうとも。」 

   

間髪入れずに、そう言い切れてしまった。  

 

  

チラッと私の方を見た彼の表情は、

幸せそうに観えた。

  

 

諦めたくないけど、

来年合格する自信なんてない。

怖いし、楽になりたいし、

受験のための絵も正直描きたくないだろう。

 

だから、彼もまた、

天に運に任せたのだろう。

   


彼らしく、面白おかしく、

ドラマティックに。



 

誰よりも彼を可愛がっていた

天国のおじいちゃんとおばあちゃんが

大丈夫だから諦めないでガンバレ!!

貫きなさい!

って応援してくれたのだと。。。 

 

ありがとうラブラブ

 

 




 
つづく。。。 
 
 
  
 

à bientôt!ウインク