はじめに…
ようこそ。この物語に出逢ってくださいましたこと、心より感謝申し上げます。
インディゴチルドレンの私のために、私の元にやってきた彼。今世では親子という形でめぐり逢い、人生で本当に大切なことを氣づかせてくれるため… 私を成長させるため…
としか思えないようなドラマティックなストーリーが次々と展開していきます。
どうぞお楽しみいただけましたら幸いです。




 

" Transit "

第1章 ⑬

【任務完了⁈絶体絶命⁈ 願書受付不可⁈】

  

 

とりあえず受けるだけ、とはいえ、

滑り止め、とはいえ、

有難いくらいに認められた評価を

外部からいただけたことは自信に繋がって、

更なるヤル氣にもなっていた。 

 

 

KILALAの学院長も、

地元の高校に行ってKILALAに通って藝大に入ってくれたら嬉しいけど、

特待で入って"お山の大将"になるよりも、

東京で揉まれて力つける方が良いわよね。

と仰ってくださった。 

 

 

 

受験シーズン真っ只中。

クラスの大学受験生たちの中にいるせいか、

日に日に表情も締まっていた。 

 

 

 

私は、というと、

願書を提出しに行くことと…

もう一仕事。

 

 

合格すること前提で、

準備しなくてはならないことが… 

 

 

そう!

結果は本番前に決まっている!

というくらい準備万端を心がけて。。。

 

 

 

私立ではないため、新幹線通学するわけにはいかず。。。

入学時には都内に住んでいなくては…

都内に住所〜住民票があることが条件なのだ。

 

 

 

これまた救世主現る! 

と、本当にたまたま、

都内で不動産屋さんをやっている方がいるなんて、これもまたラッキー過ぎるわけで。 

 

 

 

高校への通学や宇都宮への移動も含め、

早速、物件を探していただくことになり、

しかも、1月中にと、

色々と条件を出してお願いした。

 

 

   

私は一日だけ動ける日を作り、東京へ向かった。

ひたすらピックアップされた物件を

10件程、次から次へと移動し内見した。


お陰様でこの日一日で決める!

というミッションを達成できたのだ。

 

 

 

契約書類も何もかもスムーズに運んだとはいえ、

まだ誰も住むことのないお部屋の家賃だけを払いながら(^^;; 

一つ一つ、準備を進めていた。

 

 

 

そして、いよいよ私の1番の大仕事の日。

願書受付の日がやってきたのだ。

書類の記入漏れを何度も見直し、

中学の担任の先生にもチェックいただき、

内申書をいただき…   

完璧!なはず。

 

 

 

県内なら学校でまとめて願書提出してくれるだろうものも、もしくは、近所(市内)なら車でパッと行けるし、例え不備があろうともすぐに対応出来るはずなのだが…

  


 

東京まで願書を出しに行き、受験番号をもらわないことには、入試さえ受けられないのだから、

間違えが許されないという緊張感の中、出来るだけ早い番号をと意氣込んで、朝早い新幹線で出かけたのだ。 

 

 

 

予定通り、受付開始時間前に余裕で着いていた。

やはり、早い番号をもらうためか、続々と願書提出にくる人(保護者)が集まってきた。

美術科、音楽科、舞台表現科とそれぞれに受付があったのだろう。。。 

 

 

受付順番に提出し、これで早めの番号が取れるわ!

と安心して待っていると、 

 

 

何やら、男性の先生なのか事務の方なのか、私の名前を確認し、別室に連れていかれたのだ。 

 

 

ん? カンファレンスルーム?  

なぜ???  

 

   

「こちらにおかけください。

 わたくし、経営企画室長の○○です。 

 願書記載の内容で確認させていただきたいことが ございまして。」 

 

 

え?記入漏れ?何? 

私、何かやらかした?

何?何?何? 


「はい。どのようなことでしょうか?」  

と冷静を装うのが必死だ。 

 

  

ある記載内容部分を確認されると、 

私は瞬時に、アレか!と…  

頭の中がパニックになるのを抑え

詳細を説明したのだ。

 

 

企画室長は、

「そういうことですか。

 ん〜〜〜、前例がないものですので

 どのような判断になるか…

 校長に相談してまいります。

 少々お時間いただきますが、

 こちらでお待ちください。」

 

 

カンファレンスルームに私は一人残された。  


前例がない⁈ 

どのような判断になるか⁈ 

え???

まさか、受験させてもらえないなんてことないわよね? 

神様!仏様!お願いします!

どうかどうか願書受付してもらえますように!

受験番号もらわないと…

手ぶらでなんて家に帰れないわよ。 

神様お願いです!  


 

 

10分、20分…  経過。

まだ、校長先生と相談中って…  

何なのコレって… 

私はどうしたらいいの?  

ガタガタ震えている足を必死に大地に密着させ、

とにかく祈っていた。 

泣きそうになりながらも、天国の母、アランや祖父母たちにも手を合わせお願いしながら。

 

 

本人が受験して不合格なら諦めもつくだろうが、

今さら受験させてもらえないなんてことになったら…  

考えただけで恐ろしい。。。 

住むところだってもう借りてるのだから… 

大丈夫!絶対に大丈夫! 

自分にそう言い聞かせていた。 

 

 

40分ほど経ったでしょうか。

企画室長が戻っていらした。 

 

 

「お待たせいたしました。

 今までにそういう前例はないのですが、

 校長より、そういうことであれば

 一応、その旨を、誓約書を、

 こちらに書いていただいて、

 それで願書受付という形になります。

 よろしいでしょうか。」 

 

 

「はい!もちろんでございます。  

 お手数おかけいたしました。

 ありがとうございます。」 

 

 

 

よかった〜〜〜

ありがとう。ありがとう。ありがとう。ありがとう。ありがとう。

 

  

 

私は、誓約書を書き、

カンファレンスルームを後にした。 


願書受付場所に戻ると、

もう随分と後ろの番号になってはいたのだが、

無事、受験番号~受験票を手に入れた。 

 

 

 

こうして、私の重大なミッションを達成したのだ。 

  



 

学校を出ると、

かなりの緊張状態からの解放で、

朝から何も食べていないことを思い出した。


 

う〜 とにかく座ってコーヒーが飲みたい。 

 

駅までの途中のカフェに入り、

ふぅ。。。

座った途端にドッと安堵感に襲われるように

力が抜けた。 

 

 

コーヒーを飲みながら、

今日一日の出来事を振り返った。 

 

 

そしてつくづく思った。 

 

 

普通でいいのになぁ。 

何でこんなドラマみたいな展開になるのかしら。 

 

 

でも、ホントよかった〜。 

コレで合格しないなんて有り得ないわ〜。笑笑

 

 

 

帰宅するとまずは、母にお線香をあげて受験票と一緒にお礼を伝えた。


そして、夕食時、無事に?願書提出したこと、

…今日の大事件の一部始終を話し、笑笑

こんな大変な思いまでして受験票を取ってきたのだから、絶対合格してよね〜 と、

プレッシャーをかけたのだった。

 

 

  

私自身の重大な任務は完了した。






 
つづく。。。 
 
 
  
 

à bientôt!ウインク