我が家の梅が、ようやく1輪咲きました
今年は寒い日が続いていますからねぇ。
さて、突然ですが和歌を一句。
人はいさ 心も知らず ふるさとは 花ぞ昔の 香に匂ひける
これは紀貫之によって詠まれた百人一首です。
ここに出てくる「花」は、梅のこと。
まずは、これを詠んだ背景からご紹介しましょう
紀貫之は奈良県の長谷寺へお参りするたびに、昔なじみの女性の
宿に泊まっていました。
しばらくぶりに訪れたところ、「最近お見かけしませんでしたね。
宿はこの通り、昔のままですのに、あなたはちっとも寄って下さらない。
私のことなんかもう忘れてしまわれたのでしょう」
と言われてしまいました。
そこで、貫之は、近くに咲いていた梅の花を手折って詠んだのが
この歌。
「さあ、あなたの心のうちもどうだか分かりませんよ。梅の花だけは
昔と変わらず、懐かしい香りを漂わせてくれていますが・・・」
女性のイヤミにイヤミで返答したような気がしますよね
紀貫之といえば、一流の歌人。
皇族をはじめ、上流貴族からの歌の注文が殺到していたんだそう
です。
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