京都で、毎月21日というと「弘法さんの日」。
弘法大師空海が亡くなった3月21日にちなんで、東寺で21日に開かれる
縁日を「弘法市」といい、京都の人は親しみを込めて「弘法さん」といいます
さて、その弘法さんにちなんだお菓子があるのですが、ご存じでしょうか
笹屋伊織さんから発売されている「どら焼」。
毎月、20、21、22日のみに発売されます。
でも、一般的に知られている、あのドラえもんの好きなどら焼とは
ちょっと違います。
切ってみると・・・
これが「どら焼」!?って感じ。
実は、この「どら焼」の歴史は古く、江戸時代末期まで遡ります。
笹屋伊織のご主人は、東寺のお坊さんに副食となるお菓子を
作ってほしいと頼まれました。
そこでお寺でも作れるようにと、鉄板の代わりに銅鑼(どら)を
使うことにし、その上で焼いた薄皮に、棒状の餡をのせ巻きました。
その美味しさは町の人々まで広がりましたが、手間がかかるので
そう簡単に作れるものではありません。
そこで、月に一度、弘法大師の命日である21日だけの販売なら、
東寺ご参拝のお土産として味わってもらえるだろうと考えたのです。
現在では、販売期間が3日間に延ばされましたが、その素材や製法は
変わらず、伝承されています。
味は一言でいうと、素朴な懐かしい感じ。
元々、僧侶の副食なので動物性の素材は一切使われておりません。
日本の素材のみで、余分なものが入っていないので、
どこか懐かしい感じになるのかもしれませんね
みなさんも、機会があれば食べてみてくださいね