人では「全身の健康は歯の健康から」と言われていますが
わんちゃんでも「歯の健康維持で長生きできるかも」
ということをご存じですか
年に1回の歯科処置をすることで死亡リスクが減少する可能性
を示唆した論文が2019年に発表されています。
わんちゃんやねこちゃんの歯周病は
口腔内疾患の中でも発生率が最も高く
3歳齢以上のわんちゃん・ねこちゃんの約80%は歯周病
と言われています。
発生率は年をとるごとに高くなり
大型犬よりも小型犬の方が歯周病になりやすいとも言われています。
歯周病は歯垢中の細菌によって発生する病気
歯垢は
細菌由来の多糖類
細胞の残骸
白血球やマクロファージ
脂質
唾液由来の蛋白質
細菌
食物残渣
などから構成されており
唾液中のカルシウムやリンなどを取り込んで石灰化し歯石になります。
犬では歯垢が歯石になるのに要する時間は
わずか3~5日
人の5~6倍の速さです
また、歯周病は全身疾患に影響を与えることが知られており
歯周病に伴い細菌、サイトカインなどの炎症性介在物質が
歯肉溝から全身循環に入り全身性に影響を与えることが示唆されています。
わんちゃんでは歯周病と腎臓、肝臓および心筋の組織学的変化との関連が報告されています。
また、歯周病による口臭の問題もよく耳にしますが
口臭は口腔内の剥離上皮細胞、唾液、歯肉溝滲出液、歯垢中の蛋白質、アミノ酸など
が口腔細菌により分解され揮発性ガスが発生することで生じます。
歯周病が気になる方、口臭が気になる方は一度歯科検診を受けてみてはいかがでしょうか?
当院では11月と12月は歯科強化月間として取り組んでおります
強化月間中は歯科検診を無料で実施いたします
年に1回の歯科検診で愛猫や愛犬の健康&長生きを目指しましょう