これ程スピード感を持って桜の開花が起こる事は滅多にない。

天正15年10月1日、
秀吉の九州征伐の勝利と聚楽第の完成を祝って、
北野天満宮で空前絶後の「北野大茶会」という茶会が催された。
その途中の浄土院に名水が湧き出る井戸がある事を思い出し、
大事な茶会が控えているのに立ち寄る。

浄土院は代々、尼僧が住職を務めた浄土宗のお寺。
秀吉は寺に入るやいなや住職にお茶を所望。
あっと言う間に飲み干すと続けて二杯目も。
その時、住職は高名な茶人でもある秀吉に対して、
未熟なお手前のお茶を出し続けるのは、
あまりにも失礼なことだと思い、お茶ではなく、
名水をそのまま味わっていただく事が良いと思い付き、
それ以降、白湯を秀吉に出し続けた。秀吉は住職の思いを悟ったか、
「お茶を頼んでいるのに白湯ばかり出し、お茶をくれん」と言って笑ったと云う。
その後、当院は「湯たく山茶くれん寺」と呼ばれるようになったと伝えられている。
一世一代の晴れ舞台を前に、わざわざ浄土院に立ち寄ったかについては、
一説には無類の女好きの太閤様のなせる業と囁かれていた、かも知れない( ´艸`)。

その浄土院の近くの今出川千本交差点の四方角には、
昔からソメイヨシノが植えられていて、
東南、西南、北西、北東順に開花が進む。
数日前に東南に開花を確認、二日前には西南にも。
日ごと手に取る様に分かる開花状況。
今日辺りは東南は満開、西南は見頃、北西も咲き出し、
北東も開花しだしているかもしれない。



コロナ禍で一時中止されていた京都府庁旧本館中庭の「観桜祭」。











神社仏閣の桜光景が多い京都では、
ルネサンス様式、洋館の桜風景は特別味わい深い。











角度的に新庁舎が入り込むのは少し残念ではあるが、











基本南から撮影すると、背後の建物が映り込まない。










これは二階の窓越し、







一階の南テラスからが窓ガラスも障害物も無く、

 



最も鮮明に撮れるモノの、観覧者も入ってしまう。
この時期だから仕方が無い。





円山公園の初代「祇園しだれ桜」の孫にあたる枝垂れ桜。
かなり年齢を重ねているので、
年々花の数を減らしている感じがする。

 



すでに7年以上撮影続けているが、
これ位がほぼ満開の状態と思われる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 



人が入り込まず撮影するには、やはり上向きにしか、

 

 

 

 

 



開催日時は2024年3月23日(土)~4月7日(日)

 


その他、16代佐野藤右衛門氏により命名「容保桜」、
紅八重のしだれ桜、大島桜などが随時開花、十分楽しめそう。