三日前の晴れた日、
そろそろ京都御苑の「黒木の梅」が綻んでいるかと思い、
いつもの間之町口から入り、閑院宮邸跡の庭。
池にカワセミが飛来しているのか、
超望遠カメラを携えた撮影人が数名。

この時期は山茶花か椿くらいしか期待できないが、

 

 

 

 

 

 

 

 

その先に白い花弁に黄色の花芯、






水仙がそのまま花束で贈れそうになっていた。


 

まだ見ぬ愛しの人へ、


まだそんな事をほざいているのか、
この御所の泥ガメ!


なんて人生幸朗・生恵幸子師匠の言葉が聞こえてきそうだ( ´艸`)。




すでに宗像神社北の紅白の梅は見る影もなく、

出水の小川付近の梅もいつの間にか散ってしまっていたものの、
この小さな花びらの白梅一本だけが、





梅林には多くの観光客、見頃過ぎなのか、
これからなのか、何とも言えない。

いずれにせよ緩和以降、欧米人の京都御苑の来訪は凄まじい。
コロナ前の中国本土の訪日観光客に迫るものがあるが、
ヨーロッパ、アメリカ、南米人は人目を気にするのか、
一定の気配りが働ていて、無理な状態で撮影する事は基本見掛けない。

 

 

 

 

 

 


それに引き換え、その当時の中国人は周りの撮影者の事は眼中になく、
我先に一等地に陣取り、挙句の果て繊細な糸桜の枝を我が物のように扱い、
花びらの散る事も厭わない、そんな光景は見かけなくなった。

 

 

 

 

 



その先の桃林、早くも白い桃の花。

 

 

 

 

 

 




白い桃の花は数輪咲き出していたものの、
紅い桃は蕾、もしくは綻び出しているものが確認できた。









最初の目的であった「黒木の梅」に向う為に、
西園寺邸跡を横切る。






百メートル先の「黒木の梅」を望遠で確認する。

梅は桜のように樹齢の古い大木は存在しない。
基本寿命が百年前後の故、それほど高くならない。
どこの梅林を伺っても聳え立つ梅の木には出会わない。
その中でも「黒木の梅」はその中でも群を抜いて高い。
7~8メートル、これ程立派な梅は珍しい。


「黒木の梅」は例年3月上旬頃に綻び出し、
例年3月中旬頃に見頃を迎える。
「黒木の梅」はかつて九條邸の敷地に植えられていたが、
第123代・大正天皇の即位の大礼の際に現在の場所、
御苑南側の高倉橋付近に移さ、
その後枯れた事から接木で植継ぎされて復活。

この様に人が撮影で人が集まりだしていると、
人が入らず撮影するのは難しい。

ちょっと様子を窺い不可能と思えば諦める。
そうこうしていると、
背後から舌打ちをする年齢は50~60歳くらいの男性。
旅行者と思われるその男性は、
定位置でカメラをいつでも撮れる状態。
特に女性は被写体に近づいて写す傾向がある。
本人が思っているベストのアングルで「黒木の梅」を撮りたいのだろう。
そこには関係の無いおばさんが入り込むのは許せないのだろう。
旅行者だから事前に調べ上げたベストポイントを滞りなく撮りたいのだろう。
京都は二条城、金閣寺、清水、南禅寺、鴨川等、撮影要素満載、

分刻みの撮影日程、焦るのは分からないでも無いが?
自由な領域ではそれぞれが思い思いの都合で撮影するモノ。
舌打ちを何度か鳴らしていた。顔を覗うと冷ややかな表情だが苛立ちを隠せない。
挙句の果て、本人にとって邪魔と思っている女性に対して暴言を発していた。
私はとんと耳が遠くなって正確に聞き取れなかったが、
かなり悪意のある、陰険な言葉のようだった。

数年前にも下鴨神社の楼門前の参道中央にて、
楼門を撮影するのに女性が邪魔なので、
ヒステリックにがなり立てている中年男性を目撃した事があった。

そう言えば、東京のブログ友の女性が紅葉の時期に永観堂を訪れた時に、
同じような事を経験して、かなりショック受けたと聞いた事があった。
これは日本人男性の特性、何なんでしょうね?
男性の自分勝手な振る舞い。
せっかくの余暇の趣味が世知辛い仕事のようになるなんて、本末転倒。
大対この手の男性は同世代の男には粗い声を上げないが、
はるかに弱いと思っている女性に対して、
と云う事は場面が違い、子供、老人に対しても同じようになるのだろう。

恥ずかしながら私もブログの撮影をしだした当初、
自分の思い通りに被写体が撮れない時に邪魔と思った事があったが、
しかしこれは、趣味を楽しむのに反していると感ずるようになるもので、
風の中に息づかいあり、人々の足並みに憂いがあり、ザワメキがあり、
トキメキがあり、究極の遊びとは風雅に身を委ねる事なんでしょうね。

趣味、遊び心を大事にするのなら、逆らわず、
もっと自然の流れに身を委ね、自我を消滅さすぐらいが良い。
九條池の泥ガメもそう申しておりました。

 

まだゆうてんのか、この鼻クソ!


又もや生恵幸子師匠のお怒りの言葉が( ´艸`)。