ようやく来週辺りから秋の兆しが見えてきそうだ。
とは言っても、去年までは暑くても週二回ほど撮影に出かけていたのが、
ほぼ二ヵ月猛暑日の京都で休眠状態、
これ程撮影に出かけていないと感覚が戻って来ない、
要領が掴めない、もちろんこれは偏に年のせいでもある。
この時期の寺院で咲いている草花を思い出そうとするが、
鮮明に浮かんではこず、一気に紅葉の景色に繋がってしまった。
と言う事で今回も前々回からお世話になっている、
NHK日本庭園DVDより紅葉篇。
2008年制作なので最近の紅葉景色と少し違いがあるかもしれない。
出だしは紅葉の兆しが出始めた嵐山渡月橋。
この眩い錦の紅葉は?
言わずと知れた嵯峨野の常寂光寺。
見落としていたが、昨年の秋に期間限定、
初の公開となる本堂と書院の内部から中庭が拝観できたそうだ。
今年も公開されるのであれば、是非とも!
私が京都の紅葉を撮り出して6年位になる。
その間でも紅葉の鮮やかさが年々劣化しているように感じてきた。
何度も言っているが、地球温暖化は紅葉にとってもマイナス要因。
紅葉のメカニズムは日本の地理的条件、メリハリの利いた四季、
緻密な条件が揃って成立する奇跡の産物なので、
これほど海洋温度が上昇し、突如として発生する豪雨、
逆に世界各地に干ばつも発生、かつて経験した事の無い大気の乱れ、
昔の紅葉写真を観ていると、明らかに劣化している事が分かる。
やはり古ければ古いほど、
と言ってもカラー写真以前の紅葉は判断不可能( ´艸`)。
大覚寺の北に直指庵がある。
コロナ禍の時、拝観を全面的に停止していたが、
昨年は紅葉期だけ解放していたみたいだ。
私もコロナ前に一回、
編集の仕事をしている35年ほど前に一回だけ訪問した事があった。
一部、真っ赤かなモミジある。
周辺には竹林も密集していて、
この時期の竹は意外にも色艶が良いらしい。
今年の秋は公開されるかは未定だが、要チェック!
これは同じく嵯峨野エリアの祇王寺。
祇王寺は何と言っても新緑の苔のイメージだが、
紅葉時期にみられる珍しい光景。
モミジが苔の中でかくれんぼうしているみたいで、
小春日和には嘸かし気持ちがイイだろう。
このDVDに収録されているのは残念だが、最後の詩仙堂。
徳川家康の家臣・石川丈山が隠棲のため建立した山荘に始まる。
現在は大本山永平寺の末寺、曹洞宗禅寺になっている。
特に本堂・広間からの初夏のサツキと秋の紅葉が有名。
現在は大本山永平寺の末寺、曹洞宗禅寺になっている。
三階建の「嘯月楼(しょうげつろう)」は、詩仙の間の階上になる。
中二階に丸窓、内開板戸の窓がある。
三階楼上からは北、西、東に窓が開けられている。
庭園のみならず、かつては洛中、大坂城の眺望も可能だった。
丈山はこの場所で月を愛で朗吟していたと伝える。
又、俗説としては、
修学院離宮の後水尾上皇の動向を監視していたとも言う。
スパイ?それ故か忍び返しが付けられているとも?
詩仙堂は何度も伺っていて、いつも気になる三階楼上。
老朽化しているので一般開放は無理かもしれないが、
もし拝観できるものなら是非とも窓から洛中を眺めてみたいものだ。