この長尺つぶやきは桜の開花が始まる前に書き出したが、
いつになく圧倒的な桜の饗宴で中断し、今になった。
音楽家であり元YMOの細野晴臣さんが、
「僕は真実を知る事に最近興味が無くなった。」
てな事をつぶやいていた。


それには細野晴臣流の別の意味がありそうだが、
それは今は敢えて無視して、それとジャニーズファンも無視して、
なるだけ客観的にある問題について分析をしてみたいと思う。
ただジャニーズファンには耳の痛い内容が含まれるので、
そんな方はスルーして頂く方が賢明かもしれません。


イギリス公共放送のBBC制作の
『ジャニー喜多川氏ドキュメンタリー』が
ネットだけで一瞬だけ取りざたされていた。
これには色んな事情と深い訳があるが、それはさて置き。
ジャニーズは1962年、私が11歳の時、
初めて日本で結成された4人の男性アイドルグループで
真家ひろみ、飯野おさみ、中谷良、あおい輝彦で結成され、
ジャニー喜多川氏の指導の下、その後事務所名として使われる。
当時でも、そんなに冴えたアイドルでは無かったが、
テレビの音楽番組で超進化的に成長し、女性アイドルに紛れて、
フォーリーブス、郷ひろみ、シブがき隊、少年隊、光GENJIで地盤を固め、
立て続けにSMAP、TOKIO・V6・KinKi Kids・嵐、ここで列記するまでも無く、
今日の揺るぎない男性アイドルの帝国を僅か60年で築き上げている。

ジャニー氏は当時から業界ではゲイである事はよく知られていて、
又、芸能、美容、服飾、振付師、更に芸術家には
多くの同性愛者がいる事も知られていた。
個人的には中学生の頃、身近に笑い的に話題にする事があった。
その理由の一つが学校で給食で配給されていたホモ牛乳と思う。
この頃は男性同性愛者の事をホモと呼んでいて、
いつの間にかゲイと呼ばれようになり、今ではLGBT、LGBTQ?

1970年代前後、不思議な事にゲイでも無いのに、
同性愛者と思われるのを欲した人達がいた、似非文化人である。
これには当時注目されていた文化人、アレン・ギンズバーグ、
アンディ・ウォーホル、ルキーノ・ヴィスコンティ、
取分け日本では丸山明宏、後の美輪明宏によるものと思われる。


今の時代、国際的にみて同性愛者を糾弾する愚かなメディアは無い。
イギリス公共放送が大きい問題として取り上げたのは、
幼いジャニーズタレントの性的虐待、
それに対する放送局、新聞、大手メディアの黙殺、これに尽きる。

この問題は1988年に元フォーリーブス北公次の暴露本で注目されるが、
ジャニーズタレントの扱いの自粛があったものの、
基本的にテレビ局、大手マスメディアは黙殺、忖度の道を選ぶ。
コンプライアンスに過敏になっている現在なら考えられない判断。

もう一つ言える大きな問題は国民が見て見ぬふり、若しくは関心が無い。

では無く、大手マスメディアが取り上げないから問題では無いと錯覚。

特にジャニーズファンは可愛くて美しいアイドルを失くないので、

ほとぼりが冷めるのを待っていた。
2003年のジャニー喜多川氏の性的虐待の裁判、

今回のBBC制作のドキュメンタリーも、

やはり日本の大手メディアも臭い物に蓋をするかのように、

だんまりを決め込んで、国民もさして日常生活にプラマイゼロならば、

何事も無かったように日常生活を送り、言うところの無関心を装う。

 


1970年代私は、これと似たような事件に遭遇しかけた事があった。
幼い頃から夢であった建築を諦めて、住まいを持たないピッピーのように、
関西圏の友人宅を一年ほど彷徨っている時、
そろそろ定住し、仕事にしなければと思い仕事先を物色していた。
すでに完璧にドロップアウトしているので、
出来るだけ面白くて刺激的で、出来れば賃金も良く宿舎ある、
こんな都合の良いものがあるはずが無い、あった( ´艸`)。
求人雑誌には演劇、歌手、ダンサー志望、高収入、宿舎在り。
エンターテイメントショウシアター。
こんなものがあるものだ。演劇は詳しくは知らなかった、
オモシロそうなで興味は持っていた。場所は新大阪駅の近く。
関西圏の大きな都市は大体知っていたが、変な場所だった。
現場で代表者に会って面接で、演劇を希望。
ところが演劇は人が一杯なので、ダンサーなら。
素人の私がダンサー?これもオモシロいかと聞いてみると、
代表者は簡単だから誰でも出来ると、
舞台では無く観客席の側壁に造られた2メートル程の四柱、
そのお立ち台で上半身裸で黒のストッキング一枚でダンスを踊る、怪しい!
その時気づいたのだが、このシアターの客は同性愛者、ゲイ?
改めて代表者を見ると真っ白の上下のスーツ、靴も白のエナメルでシャツは黒。
色白だが脂ぎっていて対面した時、私を上から下まで舐めるように観ていた。
その上私が見上げる程の185~190センチ、デブでは無いが巨漢。
宿舎は近くのマンションに若い団員10名ほど住まわせていて、

雑魚寝だが直ぐに入居できる。タダの住まいは魅力だが代表者の

何とも言えない如何わしさが気になり、結局断る事にした。
その数年後、日本テレビの人気番組ウィークエンダーで
その代表者が事件で扱われていた時は驚いた。

内容は三面記事的のマイナーで低俗なものが多く、
開始直後は再現フィルムに青空はるお、うつみ宮土理、大山のぶ代、
西川きよし、野沢那智、水の江瀧子などがコメント。
確かその後、桂朝丸、泉ピン子、横山やすし起用から超人気番組に。
桂朝丸か泉ピン子か扱い、その代表者の摘発罪状は憶えていないが、
そのシアターの宿舎で常習的に行われていた若い団員への性的虐待。
これを見た時、もしあの時宿舎に入っていたら、あの巨漢の代表者に抵抗できず、
おそらく私も犠牲者になっていたと思い、心底ゾーっとした( ´艸`)
その後、大阪の道頓堀で仕事にありつき、
そこでもっと変な演劇集団に遭遇、また機会があれば書くかも。


民法テレビ業界はCMにより成り立っている。
どれだけ面白い番組、多くの国民の支持が得られるか、
その故にお笑い芸人が重宝され、狂信的な女性アイドルグループ、
そして絶対的な量と質の男性アイドル抱えるジャニーズ事務所は、
テレビ局の編成構成まで影響力、権力を握っているのが現状だと思う。


私はテレビ子と言われる時代、テレビの成長と共に大きくなった。
学校の勉強よりテレビの方が知識であり教師であった。
今の若い方がスマホを一番大事と思っているのとほぼ同じ感覚。

この十年近くテレビを持っていないので、
たまに友人宅で見る知識しかないが、
それでもテレビについては人並み以上に思い入れがある。

テレビがオモシロくないと言われて久しい。
もちろんインターネットの影響は考えられるが、
報道、ドラマ、歌番組、バラエティーがどんどん面白くなくなっている。
例えばバラエティーを人気番組するには、
手っ取り早く人気のお笑い芸人を起用する。
以前はジャニーズアイドルは音楽枠だけで活躍場面だったが、
現在はお笑い優先のバラエティー、モーニングショー、
報道、ドラマなど、ありとあらゆる番組でキャスティング。
これだけ多くの人気タレントを抱えていると、
ジャニーズ事務所との関係が人気番組を作るにあたって、
制作で重要課題となり、見えない圧力、支配、
すなわち、プロデューサーが純粋に面白い番組の考えたしても、
重要なキャスティングにジャニーズ枠が設けられている。
もちろんジャニーズファンにとっては出演するだけで満足できるので、
それ以上もそれ以下も無いのだろう。
テレビがオモシロくなった原因はこれだけでは無いが、
この事が深く影響しているのは間違いないだろう。
これは秋元康が率いる団体女性グループにも共通項がある。
顔も名前も分からないアイドルがそのグループ間の話題にしても
このアイドル組織に興味ない人には馬の耳に念仏。

日本の芸能はかなり特殊で、これは伝統かも知れない。
男性役者しか登場しない歌舞伎。又、女性しか登場しない宝塚歌劇団。

日本のエンターテイメントは劣っている?
そうとも言えない。世界をリード、牽引するアニメ界。
お笑いの進化は他国に追随を許さない。
ところが音楽、映画になると世界と大きく離れてしまう。
世界のトップスターになった韓国のアイドルグループBTS、
韓国のアイドルグループの歴史は浅く、
ジャニーズ事務所をお手本にしているが、
本家のジャニーズ事務所から世界で活躍できるタレントが育たない。
東南アジアで活躍できても、世界の舞台では需要が全くない。
これは女性アイドルグループでも同じで、
身内受けだけでは世界に通用するはずもない。

例えば歌舞伎はニューヨークやパリ等で海外公演をすると大絶賛される。
しかしこれもブロードウェイで長期公演するのとは大きく違い、
特殊な異文化のスペシャルな公演、それも短期間なので絶賛されるのであって、
もし日常的にブロードウェイで公演されるとなれば、
大きく変わってしまうだろう。宝塚歌劇団の場合はもっと特殊である。

もう一つ、日本の家電は日本車と同様に二十世紀までは、
安くて高性能で世界一の称号を得ていたが、
いつの間にか韓国、中国の製品に遥かに追い越され、
今では国内のシェアだけでしのぎを削っている。
何を見誤ったのか?高い技術力の過信、差別化を図る為に、
重箱の隅を楊枝でほじくる様な特殊な機能の開発に明け暮れる。
ところが世界のユーザーが日常的には使うのに必要としない機能、
それ以上に機能を覚えるまどろこしさ、逆に不便、
日本家電メーカーの敗因はこんな所だろう。

芸能に戻して、日本お笑いは特別だが、未だに進化過程にある。
もちろんお笑いは簡単に世界の共通項にならない理由がある。
これには言語、民族性、社会性など、複雑な要素が絡み合う。

殆どの日本人が気づいていないが、日本人の笑いは世界最先端、

他の先進国が追い付けない程、複雑に枝分かれしたジャンル、

到底理解出来ない感覚の領域、50年も先に行ってしまっている。

日本の笑いについては書き出したら一冊の本になるので、
ここでは省略して簡単に構造について、
お笑いも吉本興業が強固な帝国を造っているかに見えるが、
決して独占をしないように、他のお笑い事務所と共存共栄が、
新たなお笑いを生み出すバックボーンになる事が分かっているようだ。
元、関西でのライバルであった松竹芸能を初め、マセキ、人力舎、
太田プロダクション、浅井企画など、大小中の事務所が切磋琢磨して、
カオス的にいまだに成長し続けている。

アイドル・タレントの女性専属、男女事務所はあるが、
男性アイドル・タレント専属事務所はジャニーズだけであろう。
勢力圏はこの数年でお笑い枠、ニュースキャスター、コメンテーター、
俳優、コマーシャル、ゼネコンのように根こそぎ刈り取ろうとしている。
男性アイドルは既に先ずジャニーズ事務所ありきで始まる。

ここで派生するのが嫌な身内ビイキの構造。
日本の政治の最も愚かしい構造は世襲議員によるものと思っているが、
世襲議員は身内の為の仕事は一生懸命するが、
他人の国民の生活は全く見て見ぬ振り、国会議員であって身内議員( ´艸`)。


これ以上書くと元の話と大きくそれてしまうので、
戻して、ジャニー喜多川氏は既に2019年に亡くなられていて、
2003年7月15日の二審判決で氏による所属タレントへの
性的虐待は事実であるとの認定が確定しているので、
ここで蒸し返す必要も無いが、
それでもジャニーズ事務所が一党独裁的に芸能界、テレビ局、
大手メディアに目に見えない力と支配を持ち続けるのは、
文化、エンターテイメント世界に大きな翳りを生み出すと予測。

ジャニーズを楽しむ多くの国民がいる事は分かっている。
テレビ業界の人間でも無いので、ここまで言う必要など無い、
分かっている、テレビを見なければそれで済む、
だからテレビを所有していない、しかし、
元テレビ人間はいつでも面白いテレビを待ち望んでいるのだ( ´艸`)。