例年この期間は、
京都府庁旧本館で「観桜祭」なるものが催されていたが、

 


すでにまん延防止は解除されてはいるが、
更なる用心の為、コロナ禍で3年連続中止となった。












ちょうど昼頃であったのか、
中庭のベンチでご婦人方お弁当の様なモノを召しあがっていた。












しだれ桜や容保桜など6種数本の桜が、
明治期の建物を背景に咲き誇る京都府庁旧本館。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



その中央にひときわ艶やかな姿を映すのが
円山公園の初代「祇園しだれ桜」の孫にあたる枝垂れ桜。












「祇園しだれ桜」は何本かの寄り添うシダレ桜によって、
あれほどまでのボリュームを保っているが、
こちらの孫木はすでに満開を迎えているものの、

新しい花をつける勢いも無く、既に姥桜となり、
最後の力を振り絞り、それでも色気と色香を漂わせている。









こちらの紅しだれ桜は幹は随分前に折れてしまっているが、
脇から二本の枝が伸び、その時は咲き出したばかりだったが、
暫くするとボリュームたっぷりの桜景色を披露する。





満開の桜に隠れて府民の関心は低いが、4月10日は京都府知事選。
再選を目指す現職の西脇隆俊氏と新人の梶川憲氏の一騎打ち。
西脇隆俊氏=自民、立憲民主、公明、国民民主推薦、
梶川憲氏=共産推薦、最近の構図の四対一、
結果は分かっているが、気になるのは梶川憲氏は指摘している、
将来へ巨大な債務となる北陸新幹線延伸計画の中止や、
北山エリアの再開発、府南部巨大開発など、
いわゆるゼネコン優遇的な土木建設による箱物行政。
土木建設は田中角栄時代には
日本の経済を復興する為の起爆剤となったのは事実だが、
50年前の「日本列島改造論」は現在の日本に、
多くの弊害と新しい産業構造に踏み出せない環境、
それは蔓延的に貧乏国家から抜け出せない仕組み作っている。



北山エリアの西脇隆俊氏の掲げる再開発案は、
北山通沿いの木を切り商業施設をつくる、
大芝生地に屋外ステージ、
府立大学には1〜2万人収容できるアリーナを整備し、
国際大会やコンサート等の大規模イベントにも活用など、
キャンパス全体の老朽化が深刻となっているにも関わらず。


韓国で先日大統領選が行われた。
いつも思うが投票率の高さ。
大統領選の最終投票率は77.1%、
前回2017年は77.2%、その前の12年は75.2%。
それには秘密があった。投票日が水曜日で、
それも国が休日と定めている。なぜ水曜日なのか?
どうしても土日と組み合わせて連休になると、
旅行などに行ってしまう可能性があるので、
わざわざ週の真ん中にして、休日にしている。

これに関連して、安倍政権時代にとんでもない事をやっている。
わざわざ祝日を土日前後に移動して、大型連休になる様にして、
高速道路渋滞、ガソリンの依存度を高め、
観光地への誘導して経済効果を高める、
果たしてこれは健全な経済と言えるのか?
元々国民の祝日はその日が意味、
意義あって成立しているものであって、
政権の都合によるものでは決して無い筈。

この国の政権与党のベテラン先生方は、
なるだけ若い人が投票に行かない事を願っているので、
又、若い方は一票で未来が変わる事を実感できないと
感じているので、根が深い。しかし国民生活を見る限り、
1990年当時、G7諸国では米国の平均賃金は4万6975ドル。
日本の平均賃金は3万6879ドル。イギリスやフランスよりも高い。
しかし現在は最下位のイタリアとほぼ変わらない。
そして去年、韓国の平均賃金よりも下回ってしまった。
先進諸国で若者の投票率最下位は日本で、当然韓国よりも低い。
やはり地道ではあるが国民が監視(投票)しなければ、
未来の生活はよい方向に向かない事を、
若い方にも分かって欲しい。



もう高度成長期の様に新しい道路、建物を作って、
人を大量に動かして経済を動かす時代では無い筈。





余りにもこの国は建物の建て替えが多過ぎ。

まだ十分使える施設を何らかの理由を付けて潰し、

新しい建物を作りたがる、何の為、誰の為?
効率の悪い道路工事も多過ぎ。
もっと落ち着いた国づくりが出来ないものか?
もっと若い人が希望をもって投票できる環境は出来ないものか?



「祇園しだれ桜」の孫にあたる、
府庁旧本館の姥桜が春風に吹かれながら、
溜息をついているようであった。