ウクライナの状況が一向に良い方向に向かない。
これは偏にプーチンの異常な勘違いによる、
侵略、破壊、殺戮、占拠、略奪、
宇宙時代の幕開けとしていたこの21世紀に、
最も宇宙開発の実権を握っているロシア、
プーチン政権の下に行われる残虐行為は
常人の頭脳では計り知れない、
時代を何百年も遡る誇大妄想患者としか思えない。
プーチンの名前を口にしたくないが、
Wikipediaで調べていると、
2017年ロシア南部ソチで開かれた青少年との対話集会で、
「希少生物の保護など環境保護に興味がある」と語ったらしいが、
堂々と若者の前で真っ赤な嘘をつけるのも彼の特性で、
どうも彼のこの数年の行動を見ていると、
かつてのロシア帝国の皇帝を目指している様にも見える。
彼はますます帝政ロシア末期の怪僧・ラスプーチンがダブり、
スターリン、ヒトラーの恐怖政治を彷彿させる行動が、
第三世界大戦の引き金にならない事を切に願っている。

 


分断された京都タワー

一ヵ月ほど前にどうしても観たくて、
動画配信の一ヵ月無料お試しを利用した。
感動のアレサ・フランクリンの『アメイジング・グレイス』、
物足りなかった『メイキング・オブ・モータウン』。
その間に何点かの作品を拝見した。



『めだまろん/ザ・レジデンツ・ムービー』
巨大な目玉のマスクにタキシード。

 


音楽集団レジデンツは1972年にアメリカでデビュー。
1974年にビートルズをおちょくったアルバム『Meet the Residents』
バンクシーより遥か前に覆面アーティストとして注目。
もちろんメジャーでは無く、カルト的な人気だったと思う。

 


私自身も気になるものの、当時の日本のメディア環境では
ザ・レジデンツの総合的な活動を知るのは不可能だった。
それから50年、全く忘れていた。最近まで活動していたらしい。



彼らの活動は音楽、美術、舞台、映像など、
それまでにない総合芸術を先駆けていた事をYouTubeで知る。
やはり、早すぎた前衛芸術集団なのか?


その当時これを観ていたらおそらくハマっていただろうな!



『キューティー&ボクサー』このパッケージ写真を見た時、
サイケなパンクムービーかと思ったが、説明の篠原有司男の文字で、
ニューヨークで活動する現代美術の第一人者のドキュメンタリーと分かる。

 


ニューヨーク、ブルックリンの妻・乃り子さんとの生活が描かれている。
過激な前衛パフォーマンスやジャンクアート、
代表作のボクシング・ペインティング、
段ボールを拾い集めて作ったオートバイ等。
愛称「ギューちゃん」の荒々しく攻撃的な篠原有司男の作品は知っているが、
乃り子さんの作品も紹介されていた。
あくまでも乃り子さんの先生は「ギューチャン」だが、
そこに描かれるドローイングは真逆で繊細でふくよかである。
ギューちゃんは先の事を考えない天真爛漫な芸術家である。

 


観ていくとギューちゃんが散々苦労を掛けているのが分かる。
しかし乃り子さんは20歳ほども若いが、
最終的には母親の様に寄り添っているのも分かる。
キューティーとは乃り子さん事である。
ギューちゃんを支えている乃り子さんのニューヨークでの

生活苦を映像で捉えるが、
それ以上に乃り子さんは可愛らしく、時折天使の様に見える。
ボクサーはもちろんギューちゃんである。
最後にオマケ的にこのパッケージ写真の出で立ちでボクシングが始まる。
もちろんギューちゃんはキューティーにボコボコにされる。
ギューちゃんは一切手を出せないでいる。
何とも尊い、愛すべき芸術家夫婦の生活が映し出されていた。



最後に観たのはドキュメンタリー『フジコ・ヘミングの時間』。
フジコ・ヘミングは篠原有司男と同じ年の御年90歳である。

 

 


苦難を乗り越え、60代で世界に見いだされた奇跡のピアニスト。
パリ、NY、ブエノスアイレス、ベルリン、LA等の演奏活動、

 

愛する猫たち犬たちとの暮らし、厳しい母親、朧げな父親、
世界各地に住まいをお持ちで、
意外だったのはNYよりもLAのサンタモニカを好まれていて、
京都にも潰されかけていた町屋をリノベーションして、
時折滞在されているそうだ。
フジコ・ヘミングの『ラ・カンパネラ』は永遠に鳴り響く。