下京区にある浄土真宗本願寺派の本山、
西本願寺の唐門が40年ぶりに行われていた修復工事を終え、
3年4か月ぶりに全貌が公開されている。



この極彩色で装飾華美な建物は
写真で見たかも知れないが、
てっきり日光東照宮の関連施設と思っていた。
実際の存在を知ったのはこのブログを始めてからで、
長年住んでいた京都にこんな派手な門があった事に驚いた。






唐門は1573年~1614年に建立されたと伝わるが、
一説には安土桃山時代に伏見城内に建立され、
1618年に伏見城から移されたとも言われていたが、
現在は否定されている。しかしこんな将軍好みの唐門を、

どう考えても当時の浄土真宗関係者が建立したとは思えない?
いずれにせよ西本願寺内で最古の建物とも言われている。







精緻な彩色彫刻は北に雲に麒麟、牡丹に唐獅子、
竹に虎、東に許田(きゅうゆう)と西に巣父(そうほ)、
南に太公望の兵法書の黄石などの
中国の故事による彫刻16面が施されているらしい。

 

 

 

 

 

 



麒麟・唐獅子・虎・孔雀・豹・牛・馬・鶴など、
全体で107点ある彫刻の補修を行った上で
色鮮やかに当時の彩色を再現されている。










色はすべて釈迦そのものを表していると言われ、
橙は衣手、青は毛、白は歯、黄は肌、赤は血の色と言う。











8面には唐獅子の彫刻が配置されているが、

 

 

 

 

 

 

 

 



どれも犬みたいで愛嬌ある。

 

 

 

 

 

 

 

 

 



























彫刻の作家はハッキリとしてないそうだが、
狩野派の渡辺了慶作ともいわれている。

























人物もけっこう愛嬌がある。











靴を差し出す人?












又、今みたいにスマホも娯楽も少ない当時は、
この唐門の色鮮やかな彫刻を観に来る人も多く、
数多い精緻な彫刻に「見とれていると日が暮れてしまう」として、
「日暮門」の異名を持っていたらしい。










サイド面にも興味を引く動物、
背後にもオモシロそうな彫刻がなされているようだが、
今回は時間が無かったので、観れず仕舞い。


帰り際にお隣の興正寺の山門を潜る。
確か御影堂はコロナ禍と時を同じくして、
長らく修復工事用の幌が掛けられていて、
山門潜って直ぐの紅白の梅は撮りづらく諦めていたが、
多少機材は残るものの、
今年は御影堂を背景に祝いの紅白の梅が撮れそうだ( ´艸`)。



白梅はほとんど綻びは無かったが、
紅梅は一気に綻び、あと10日ほどで見頃。
果たしてそれまでに白梅は間に合うか?