前々回ブログで、
藤袴に群がるアサギマダラについて述べ、
探し求めて三年間も遭遇できずにいるので、
個人的に幻の蝶のレッテルを貼ってしまった。

ところが、この記事を読まれた方からコメントを頂き、
その日も革堂境内に1頭だけ飛んでいたはず!と、
現在の京都で遭遇できる場所と撮影アドバイス。

近場では京都御苑の閑院宮跡、
植物園の藤袴やヒヨドリバナにも飛来しているとの事、
又、蝶の正しい数え方は大型動物と同じ「頭」となるらしい。
国語辞典を紐解くと1. 匹 2. 羽 3. 頭 3つともOKで、
一般的には「匹」、学術的には「頭」、
私のイメージ的に言えば、やはり「羽」となる( ´艸`)。
15~16日は革堂境内に貸し出していた藤袴の鉢を全部集まる、
それから暑さが嫌いなので午前中、
それも日陰に隠れている事が多いらしい。
こんなにも具体的な情報を頂き、行かない訳には無い。

昨日10時前、自宅を出る。
先ずは閑院宮跡、ところが藤袴の鉢は撤去されたようで、
庭園を一巡りして寺町の革堂へ。



本堂前の先日幌に覆われていた、
藤袴の大鉢がお披露目されていた。











今回は教えて頂いたように日陰をメインに探し回る。












何人かのアマチュアカメラマンが撮影していたが、
やはりいる気配は無かった。






諦めの早い私は次の目的地の植物園、
その前に梨木神社にも寄ってみよう!



と思ったが、もう一度だけ庫裏前に引き返す。







虫の知らせ?

嫌!これはまさしく蝶の知らせ( ´艸`)。



コメント通り、陽の当らない陰で休んでおりました。












確認しずらいが、淡い浅葱色のグラデーション。












たった一羽であったが、久しぶりに撮りまくりました。











アサギマダラに魅了されている方は、
もちろんこの美しい斑模様に間違いないと思うが、
「海を渡る蝶」、「旅する蝶」として知られるように、
春には南から北へ移動し、秋には北から南へと移動する。
こんなか弱な姿態で想像を絶する飛行能力を持っている。
1日に200kmを移動するアサギマダラもいるらしい。







生体はマーキング調査で分かりつつあるが、
まだ謎の多い蝶であるが、それも魅力の一つなのだろう。










又、ある時は34日間で679kmの記録、最長移動記録は2500km。
渡海時のアサギマダラは、夜は海面に浮かんで休息をとるらしい。











藤袴は中国では「香水蘭」「蘭草」と呼ばれるそうだが、
実際は葉も花も無臭で、茎や葉っぱは乾燥させると、
桜の葉のような香りがするらしい。










それならばアサギマダラは何に寄せられているのか?
アサギマダラなど一部の蝶は、藤袴の蜜などに含まれる
ピロリジジンアルカロイドを必要し、
アサギマダラなどの蝶にとって、
ピロリジジンアルカロイドは雄が雌を誘う
フェロモンを作るのに必須の物質で、
子孫を残すには藤袴などの蜜を吸う必要になるらしい。






その為に、藤袴に群がるアサギマダラは大体は雄らしい。

 

 

 

 

 

 

 

 





藤袴の花は鈍感な人間に分からない、
アサギマダラの雄に対して強烈にアピールしているのだろう。











この時期よく見かける黄色、茶ベースの、
ツマグロヒョウモンやタテハチョウと違って、
せわしなく動き回る事が無く、
ゆっくりと優雅に飛び、休んでいる事が多いのは?

 

 




子孫を繋げるために蜜をいっぱい吸い、
過酷な長距離移動に備えているのか?


 

このアサギマダラは台湾から海渡ってきたのだろうか?
それともこれから台湾や南西諸島に飛び立つのだろうか?







ご休憩のところ申し訳ないが、

 


私にとっては貴重な一羽なので、
デジカメの重さで腕が痛くなるほど撮り続けた。

 

 

 





来てから既に一時間以上が経とうとしていた。



最後に大きく羽を広げた縁の黒い部分をよく見ると、
過酷な長距離移動の痕跡が見受けられる。


因みに冒頭のアサギマダラの情報、
撮り方などを教えて下さった方は、
私みたいに、たった一羽を撮り回すのではなくでは、
陽光に飛翔する数頭のアサギマダラを写真に収められている、
言うならば、私のアサギマダラのお師匠はんです!
興味を持たれた方はこちら→フウさんの「フウのふぉと散歩