本日の京都は朝からヒートアップ。
台風11号(ナルガエ)が太平洋のウェーク島に発生しているが、
10日以上前に発生している台風5号(ノルー)が、
2日12時には日本の南にあって、5日9時には東シナ海に達する見込み。
この数年、何度か経験する台風の不穏な動き。

数年前まで飛躍的に精度を高めていたスーパーコンピューターだが、
ここにきて最近の不穏な動きする台風に対してはお手上げらしい。

さて本題に戻り、前回の続き…。




北庭の池の背後に控える霊明殿…。

 

 

 

 

 

 

 



 

 

 

 

廊下を進むと黒書院…。
京都・花園にあった旧安井門跡の寝殿を移築したもので、
内部は竹の間・秋草の間など6室からなり、
1937年に堂本印象が描いた襖絵が室内全体を飾っている。

 

 

 



 

 

 

 

 

先ずは北側の2室…。
竹の間から続く水墨画は、
堂本印象が晩年に行きついたアバンギャルドな画風とは違い、
落ち着いた京都的な趣を描いている。

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

渡廊により繋がる霊明殿は、
鎌倉、室町時代の様式を取り入れた、
御殿内の唯一の仏殿になる。



 

 

 

 

 

 

 

本尊の薬師如来坐像、歴代の位牌を安置している。
外縁に閼伽棚、屋根上の露盤宝珠が特徴的になる。

 




 

 

 

 

霊明殿の外縁より北庭を望む。
裏手には尾形光琳ゆかりの茶席あるとの事だったが、
霊明殿の裏に回り込んだが確認できなかった。




遼廓亭(りょうかくてい)は仁和寺門前の尾形家から
移したと言われていて、二畳半台目の茶室と
広間・水屋等からなる草庵風と書院式を加味した茶席らしい。
事前予約で拝観が出来るらしい。

 

 

 

 

 

 



 

 

 

 

黒書院に戻り、
南側の三室を拝見…。






 

 

 

 

引き続き堂本印象の季節の風情を描いた襖絵…。

 

 




 

 



 

 

 

 

 

黒書院の各部屋の名前は、
堂本印象が描いた作品名が付けられているらしい。
この部屋は「松の間」…。


 

 



 

 

 

 

 

 

そして隣の部屋は「秋草の間」…。


 

 





 

 

 

 

黒書院南には庭があるが、
一部のサイトで「坪庭」と称しているが、
この大きさと構成から見て普通の庭と思われる。

 

 

 

 

 


ざっと観てきたが、
実際はこの日は太陽が出たり入ったりで、
室内といえども汗が溢れ出してきて往生していたが、
黒書院の近くに記念品を売っている施設があって、
この中は有り難い事に冷房と扇風機を全開していたので、
買い物はしなかったが、撮影中3回もお世話になった(笑)。

 


 

 

 

 

 

 

これで帰る事になるが、
しつこく、もう一か所紹介…。


見事な透し彫りの勅使門(Chokushimon)。
勅使門は1887年に焼失し、1913年に新たに建立された。
設計は京都府技師であった亀岡末吉。

 

 

 

 

 





檜皮葺屋根の四脚唐門で前後を唐破風、
左右の屋根を入母屋造としている。
鳳凰の尾羽根や牡丹唐草、宝相華唐草文様や幾何学紋様など、
細部にまで見られる彫刻装飾は、
伝統的和様に亀岡独自の意匠を取り入れたもの…。

 

 

 

 






仁和寺門前には多くの文人なども移り住んだ。
平安時代中期、菅原道真の5世孫にあたる菅原孝標の
次女菅原孝標女も界隈に住み『更級日記』を記した。
又、鎌倉から南北朝時代の随筆家・歌人の吉田兼好が
晩年移り住んだとみられている。
そして、江戸時代の画家・工芸家の尾形光琳、
弟の絵師・陶工の乾山も門前に住んでいたと聞く…。

 

 


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