明暗寺の普化宗は禅宗の中でも大変珍しい宗派です。

 

 

山門には明暗寺善慧院の両方の寺名がかかっていますが、
明暗寺は、鎌倉時代末期、天外明普が虚竹了円を開山と仰ぎ、
京都白川に創建。1871年に廃仏毀釈により廃宗廃寺となったが、
1890年に東福寺の塔頭である善慧院に「明暗教会」として復興、
さらに1950年に「普化正宗明暗寺」として再興されたそうです。
分かり易く申しますと、明暗寺は善慧院のお堂を間借りしている
ような状態なんです。

 

 

ちなみに普化宗は、禅宗の1つで虚無宗(こむしゅう)とも呼ばれ
尺八を吹きながら全国を行脚する、

剃髪しない半僧半俗の虚無僧(こむそう)が知られている?

 

尺八を吹く虚無僧。出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/

 

と云っても、虚無僧は私の幼い頃でも、一、二回ぐらいしか遭遇
したことが無く、記憶のほとんどが時代劇映画の市中・街道で、
深編笠で素顔が見えない点を生かして、暗殺者や隠密武士
本当の身分を隠して行動する時の姿として……

尺八を鳴らしながら近づいてきた虚無僧の一団が、
すれ違った瞬間に襲い掛かるといった場面が印象的であるが、
実はこれは映画の脚色で、あまり事実とは関係ないみたいです。

 

私の幼い記憶によると、遠くの方から尺八の独特の音色が轟響き、
通りの空気が一変……深編笠で顔が見えない虚無僧の姿に、
少し恐怖に似たものを感じましたが、実はお坊さんだったのですね。

 


山門を潜ると「吹禅」と書かれた大きな石碑がありますが、
普化宗は、座禅の姿勢でお経を詠む代わりに、尺八を吹き
悟りの境地に入る事を吹禅(吹簫禅)と呼ぶのだそうです。

 

 

 

 

門内右手には枯山水式の前庭が設けられていて、木立の間の庭に
びっしりと緑鮮やかな苔が覆い、少し癒されます。

 

 

 

 

こちらは枯山水庭園の先にある弁天堂です。

 

 

弁天堂の横には、関係者以外は入れない本堂があります。

 

 

幼いころの記憶の隅の虚無僧は、すでに現存しないと
思っていましたが、明暗寺を中心にルアンダ難民救済義援
1997年には「虚竹禅師700年大遠諱」の法要を厳修し開祖への報恩と、
併せて虚無僧による「阪神淡路大震災遺児義援行化托鉢」や
東日本大震災義援行化托鉢」等の活動も行って、現在、
全国で免許皆伝200余名の虚無僧が日々研鑽に努めているとの事です。

 

明暗寺

京都市東山区本町15丁目797
TEL: 075-561-7889

 

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