…鳥の親子が鴨川に引っ越す。

周辺住民が見守る中を

川岸までの道中が風物詩にもなっている。

引っ越すのは何の親子か?

 

 

 

要法寺は

東山三条の交差点近くにある、

日蓮本宗の本山。

 

寺伝によると、

日尊(ニチゾン)上人が延慶元年に

建立した法華堂に始まると云う。

 

その後、

天文5年に起きた天文法華の乱

(延暦寺の衆徒らが日蓮宗徒を襲撃し、

放逐した事件)を避ける為、

堺に一時避難。

 

帰洛後、

再興するも天正19年には、

秀吉の都市改造によって

寺町二条に移され、

更に宝永5年の大火で焼失。

 

その後に、

現在地に再度、堂宇が再建された。

 

慶長年間に15世・日性(ニッショウ)が、

銅活字によって開板した経典類は

「要法寺版」と呼ばれ、

印刷史上重視されている。

 

 

 

 

同寺では、

平成17年頃からカモが

飛来して産卵する様になった。

 

本堂前の清凉池で

生まれ育ったカモの親子が、

約700m離れた鴨川へ

引っ越す光景が、

初夏の風物詩となっている。