…に引き継がれた

「天下の名石」と云われる石は何か?

 

 

 

 

醍醐寺・三宝院庭園

に在る天下の名石と云えば、

藤戸石」である。

 

源平の藤戸合戦に因む

「浮洲岩(ウキスイワ)」と呼ばれた石で、

謡曲『藤戸』にも登場する。

 

この謡曲を聴いた

室町幕府3代将軍・足利義満が京へ運び、

8代将軍・足利義政が

東山殿(慈照寺)の庭に移したとされる。

 

後に管領・細川邸にあったのを

信長が15第将軍・足利義昭のために

造営中の二条御所(旧・二条城)に運び、

信長の死後、

秀吉が聚楽第に置いていたが、

三宝院に移した。

 

秀吉は三宝院庭園を

作庭するに当って現地を訪れ、

自ら縄張りをした。

 

藤戸石は庭の

東西のほぼ中央に置かれ、

表書院の上段の間から座って見ると、

庭が最も映える要として配置されている。