「くじ取らず」と「山一番」

 

祇園祭に於ける

山鉾巡行の順番は、

7/2に行われる

くじ取り式で決定する。

各山鉾から代表者が

羽織袴の正装で参加して、

順番にくじを引く。

但し、

このくじに参加しないのが

「くじ取らず」の山鉾で、

計9基ある。

 

その内訳は、

前祭では、

毎年必ず巡行の

先頭を行く長刀鉾と、

5番目を行く函谷鉾、

そして前祭を

固定した順で締めくくる3基、

放下鉾・岩戸山・船鉾。

 

後祭では、

先頭の2山が固定で、

北観音山・橋弁慶山、

そして最後を

締めくくるのが

南観音山であったが、

復興を遂げた

大船鉾が最後尾を務める。

 

以上の9基が

「くじ取らず」である。

 

この内、

 

・岩戸山

・北観音山

・南観音山は

車輪を持つ大きな曳山で、

「くじ取らず」の中では

橋弁慶山が

唯一の舁山(カキヤマ)である。

 

くじ取り式は、

かつて

山鉾巡行の先陣争いが

絶えなかった事から、

応仁の乱後の

明応9年より始まった。

 

江戸期には、

下京の町堂であった

六角堂(頂法寺)

で行われていたが、

現在は

京都市役所市会議場で、

京都市長立会

の下行われている。

 

「くじ取らず」9基を除く

24基は全て同じ、

くじを引くのではなく、

鉾・舁山・傘鉾ごとの

くじ引きとなる。

 

前祭・舁山の一番くじは

先頭の長刀鉾に続く

山を決めるくじとなる為、

「山一番」と云々、

毎年

「今年の山一番は…」

と話題に上る。

 

 

 

和5年の山一番は、

 前祭 山伏山

 後祭 淨妙山

 (去年と同様)

 に決まった。