…「京都薪能」は何処で行なわれるか?

 

今では京の初夏の風物詩となっている

「京都薪能」が始まったのは、

戦後間もない昭和25年の事。

 

国内外共に混沌としていた当時、

京都在住の観世・金剛・金春・大蔵

など各流の能楽師たちが集まり、

企画、実現したのが「京都薪能」であった。

 

 

 

 

このコロナ禍では、ロームシアター

(旧・京都会館)で行なわれた事もあったが、

元来、会場は「平安神宮」境内で、

開放的な野外舞台である。

 

夜のしじまにこだまする笛や

大小鼓、太鼓の音。

 

篝火に映える能楽師の幻想的な姿。

 

2日間で4000人を超える観客が魅了された。

 

今では京都市民ばかりか

国内外の観光客でますます賑いを見せている。

 

 

元々、

薪能は奈良・興福寺の修二会に

付随した宗教行事だが、

その薪能(薪御能)に倣って、

全国に先駆けて京都で企画された。

 

京都発の薪能人気は

燎原(リョウゲン)の火の如く各地に広まり、

今や初夏から秋にかけ

全国凡そ200カ所で開催されている。