平安京の地相を「四神相応之地」と見たとき、

東方を守護する神獣は「青竜(セイリョウ)」である。

 

「四神相応之地」を平安京の地勢に当て嵌めると、

北を守護する「玄武」は船岡山、

南を守護する「朱雀」は巨椋池、

東を守護する「青竜」は鴨川

西を守護する「白虎」は山陰道、

とされている。

 

山陰道は、

律令制下の地方行政区画である七道の一つ。

丹波・丹後・但馬・因幡・伯耆(ホウキ)

・出雲・石見・隠岐の国々の総称で、

各国府と駅をつなぐ街道名でもある。

 

船岡山は、

北区紫野にある丘陵で、標高約112m。

山頂は平安京の南北中心線

(朱雀大路)の延長上にあたる。

 

鴨川は、

平安京外の東を南北に流れる川。

高野川との合流(鴨川デルタ)以北は

「賀茂川」の字を当てる。

度々洪水を起こし、

白河法皇が「天下三不如意」

の一つに挙げた事が知られる。

 

巨椋池は、

かつて伏見区・宇治市・久世郡に

またがって存在した大池で、

面積は約800ヘクタール。

山城盆地の最低部に位置し、

桂川・宇治川・木津川が

流入する水上交通の要衝であった。