明日最終回を迎えるテレビ小説ブギウギ。

子供の頃からずーっと放送されていたテレビ小説だけれど、毎回欠かさず観たのは今回が初めて。もちろん剛くん出演というのがいちばん大きいけれど、それだけでない歌というものにこんなにも真剣に取り組んでくれて、文字通りワクワクズキズキさせられた、素晴らしいエンターテイメントの数々を届けてくれて、楽しかった。




そんなドラマもあと残すところ一回。

あくまでも歌手福来スズ子を描いてきたこのドラマ。モデルとなった笠置シヅ子さんが歌手を引退した理由は明確には伝わっておらず、この物語の脚本を手がけた足立紳さんは、自分なりの引退の理由を考えたーと、コメントされていた。




新進の登場で自身のモチベーションの限界を感じ引退を決意したスズ子。その歌手福来スズ子を誕生させ大きくしてきたと言っても過言ではない羽鳥善一。

ひとつの時代に終止符を打つ両者の心の葛藤が、この最終週では、言葉ではなくその眼差しや表情で伝わり、観ていてもどかしくもあった。


そんな2人が意を決して対峙し、お互いの思いの丈を吐露した本日。



2人の思いは実にシンプルで、もっと一緒に音楽を作りたかった恩師と、そんな恩師に一番の自分のパフォーマンスを見せられなくなったと悟った歌手。互いに最前線で戦ってきたが故に声に出せなかった言葉。




足立さんの脚本はいつも人間の細かい心情を的確に捉えて、見るものに新たな気づきを与えてくれる。


人の感情は実は本当にシンプルで、それを悟られないためにいろいろな言い訳を重ねてしまうのかも知れない。



ドラマの中で心のうちを曝け出し涙を浮かべ微笑み合う師弟を見て、

一緒に涙したラス前でした。