はあい!
SATC以来、友情をテーマにした作品が多い気がします。
友情を大切にするのって大切ですね。
昨年のアカデミー賞をはじめ、各賞にノミネート。
見事アカデミー賞脚本賞を受賞したのが、
脚本も手掛けた女性監督エメラルドフェンネルの
「プロミシングヤングウーマン」です。
もう、本当に巧みな作品作り。
テーマ的には、暗くも悲惨にも、痛々しさ全開にも、
いかようにでもできるのに
どこかユーモラスな雰囲気をちりばめながら
見事に作り上げた作品でした。
そして、女性監督らしい、美しい美術や演出。
繊細で美しい演出が光ります。
ワンピースの柄、壁の模様や、シャンデリアやスタンドなどが
実にいい効果を出してます。
ここからはネタバレですが、
酔っぱらったふりをして、むりやり性行為を迫ってくる男を
撃退しているキャシー。
彼女は、元医大生。
幼馴染と一緒に進学、でも彼女が酔ってレイプされて、
精神を崩したのを機に、一緒に退学。
深い友情で結ばれていたようですが、
そこはほとんど描かれてない…という大胆さ。
なので、視聴者はなぜキャシーが幼馴染の事件に
そこまで固執して復讐しようとしているのか
最後までよくわからないまま物語は進みます。
びっくりしたのは、
主人公が途中で殺されてしまうこと。
でも、その後にユーモラスな結婚式が開かれたり、
いったいどういう終わり方をするんだろう、と気になる展開で
クライマックスに進みます。
なので「こんな映画だったよ」と説明しにくいタイプの映画なのですが
映画館は、1席空きとはいえ、映画好きで満席。
自殺した友達の復讐劇、男性と女性の扱いの違い、
など重いテーマを扱いながら
万人受けする作品に仕上げててさすがです。
エメラルドフェンネルは今作が監督デビュー。
もともと女優さんで「リリーのすべて」「ザ・クラウン」などにも出演していた英国人。
主役のキャリーマリガンは「17歳の肖像」でアカデミー主演女優賞にノミネート以来の活躍でしょうか。
いかにも日本人好みの、かわいい金髪女優さん。
クラシカルなタイプの女優が好きなカイルとしては
ダイバーシティのこの時代に金髪女優さんが活躍できてよかった。
それでは、「プロミシングヤングウーマン」とは
「将来を約束された若い女性」の意味だと知って
なるほど!と思いながらSparklingなひと時を!