はあい!

グズでノロマが苦手なカイルです。

でも、今回はこのグズどノロマな主人公すずを中心とした

物語に、涙腺崩壊でした。

 

芸能界を追放された能年玲奈が主人公すずの声を務めるためか

メジャー地上波では全く宣伝されないアニメ映画「この世界の片隅に」。

 

いやあ、ある意味「君の名は」や「シンゴジラ」など今年の邦画を上回る

今後も見続けてほしいような映画でした。

アニメ映画と思って侮るなかれ、ぜひアカデミー賞とかを取ってほしい作品です。

 

メジャー作品ではないゆえ、上映館が限られているのですが、

週末になると毎回立ち見客であふれかえるほど。

 

 

ネタばれしない程度に書くと、これは広島を舞台にした太平洋戦争を描いた映画です。

ただし、広島の原爆ではなく、「呉市」が舞台。

太平洋戦争を描いた作品は、東京大空襲や原爆を描いたものが多いですが

瀬戸内海の地方都市「呉市」を舞台にしたことで、これまでの作品とは

一線を画すものになったと思います(本質はもっと別のところにあるのだけど

ネタばれになってしまうので…)

 

東京出身の自分にとって、恥ずかしながら呉市があんなに空爆を受けていたとは

知りませんでした。

 

また作品自体は、笑いを誘うポイントが随所にちりばめられていたり

基本はほんわかしたムードが多いのですが

当然、戦争を描いた作品なので、悲しみ、怒り、残酷さなども描かれています。

それでも、それでもこの作品は、前向きに「生きていくこと」にこだわります。

 

通常のヒロイン系の映画にはないようなびっくりするようなシーンもあります。

 

主人公の声をのん(能年玲奈)が務めているのですが

これがもう、ぐずでノロマな女の子を演じされたらうますぎ!

途中でイライラするほどでした。

だからこそ、後半の様々なシーンがグッときます。

やっぱり、あまちゃん、上手なんだなあ、と。

 

これ以上はネタバレになってしまうので書けませんが、

とにかく、今の日本でだんだん忘れ去られようとしている感もある

太平洋戦争を、これまでとは違った形で描いたという点で

またその内容、主眼、描き方そのものも素晴らしく

ぜひ日本はもちろん世界中の人に見てほしい映画だと思いました。

 

「君の名は」も面白かったし優れた作品でしたが

やはりそれ以上。

過去のことになりつつある戦争。でもまだおじいさん、おばあさんの世代は

戦争を体験している現代です。

こうやって新しい形で、語り残していく姿勢にもまた共感します。

 

ロングランは間違いなしだと思うので

ぜひ見てみてください!

 

それでは、歴史と未来に願いを込めて、Sparklingな時をお過ごしください。