今日は2回目、スウェーデン大使館での講演会に行ってきました。

今回はいつもと趣向が違うらしく、スウェーデンに留学していた大学生の

パネルディスカッション。

そのためか、いつもの半分近い参加者だったみたい。

(いつもはもっと憲法とか硬いことがテーマなのかな?)

 

中高年が多い講堂で、4人の大学生はさぞかし緊張したことでしょう。

明治大 国際日本学部4年生 →IT企業に就職

東工大 大学院2年生 →IT企業に就職

東工大 惑星環境学科4年生 

一橋大 商学部4年生

と、そうそうたる顔ぶれ。

(因果関係はないかもだけど、4人ともかなりしっかりしていて、

なんか大人びててびっくりでした)

 

4人がスウェーデンを選んだ理由にはいくつかパターンがあって

・英語が通じる(国民の9割が英語を話す)

・IT先進国(スカイプなどを生み出した国)

・福祉と環境先進国

といったあたり。

 

■他社を受け入れる国民性

4人の話の中で印象に残ったことの1つが、「他者を受け入れる国民性」。

異なる文化を持つものを受け入れる国民性、という。

移民が多い国だから、というのが主な理由のようだけど、

そのあたりが、移民を多く受け入れていることにもつながっている様子。

といっても、基本はシャイなので、受け入れるからフレンドリーというわけでもないみたい。

 

また、高い社会保障・福祉のシステムを保ってますが、システムはもちろんですが

それを支えるスウェーデンの国民性があるからこそ成り立つ、とのことです。

同じ仕組みを日本に持ってきても、きっとうまくいかないだろう、と。

国民性や文化・歴史的・価値観の背景があるからこそ、のようですね。

 

■日本よりは、やっぱり危ない

4人のうち、2人がスリにあったそう。地下鉄の中で財布をズボンのポケットに入れていて、

南欧系の移民?が前を通り過ぎた後、すられていたとか。

カフェでカバンをおいて目を離した隙に取られたとか(翌日には現金以外は戻ってきた

らしいけど)。

北欧は比較的安全とはいえ、やはり日本よりは危険みたいです。

 

■日本と比べて残念!

・郵便事情が悪いそう。最後の配達のところで、民間に委託しているので、カード類の

配達も、最後はタバコ屋やスーパーに配達されて、そこで受け取るそう。

そのあたりの管理が甘いので、郵便物が届かない…!ってこともままある模様。

・とにかく病院が待つらしい(北欧は医師の数が少ないとか)。日本だったらどんなに

待たされても必ず診てくれるけど、「今日は終わったからまた明日」なんてこともあるようで。

日本の医師団がスウェーデンを訪問すると「困っている患者を診ないなんてありえない!」

と憤慨する医師もいるそうですが、その一方で酷使される日本よりもうらやましく思う医師もいるとか。

 

■やっぱり天気が憂鬱

冬が長いスウェーデン。朝の9時ごろに日が昇り、15時ごろには日が沈んだり。

陽が昇るといっても、ずっと夕方みたいな(太陽が地平線に近い)状態らしく、

やはりかなり憂鬱になるそうです。

基本は曇り空で、雨も多く、寒さも厳しい…やっぱりそこが自分にとってはネックだなあ。

 

■高い社会保障レベルと高い税金、若者の反応は・・・

優秀な学生ほど、「外国(日本やスイスなんていう学生も)で働いて、稼いだらスウェーデンに戻りたい」というように、やはり税金の高さはネックのようですね。

あのイケアも、本社はオランダに移したとか。

 

■日本と食の好みが似てる?

「たらこソース」が大人気で、よく使われているそう(日本のたらこソースではなく、現地のたらこソース。そもそも「タラ」は、北海でよく獲れるから、そりゃそうなのかも。

また寿司も大好きなようで、「中国人?日本人?」と聞かれて日本人と答えると

「寿司の国だね!」となって快く思ってくれるそう!(笑)

また、今でこそ欧州の各地で寿司屋を見かけますが、15年ぐらい前はそんなことはなく

英国人なんかは絶対に生の差かなを食べなかったそう。でもスウェーデンでは

生魚も食べていたとか。魚が好きなのも似てますね。

 

■意外な小ネタ

・ノーベル賞の国だけあって、受賞を狙って=ノーベル選考委員会と顔を売るために

ストックホルム近郊の大学には、世界中から著名な学者が訪れて共同研究を

行ったりするそうです。結果、スウェーデンの大学に世界の知識が集まるという仕組みが

できているそう。小国スウェーデンが、ノーベル賞の賞金(1人1億円以上)を毎年ねん出する

背景には、そういったメリットもあるようです。

・アメリカの学生は、ものすごく自己主張が強くて、授業中も教師を遮って自説を述べたりする

そうだけど、スウェーデンの学生はしっかり人の話を聞いて、理解しようとする傾向があるそうです。

ディスカッション形式が日本より多いそうで、主張もしないわけではないけど、聞かれれば自論を述べるし、必ず全員が発言している状態が実現されているようです。

ただし、単位を落としそうになったり低い成績には抗議がくるそう。

下手すると国からの援助金がなくなるので、学生も必死みたい。

 

今回はブログ用に頑張ってメモをとってて、

ふと油断した瞬間に、青のボールペンでサっとズボンに線を描いてしまった・・・!!!

ああああああああ!

そこから気が気でなくなったんだけど(笑)、若者たちのしっかりした様子に

好感が持てました。

しかし、大使館はなんの関門もなく、だれでも入れちゃう感じで

本当オープンだなあ。

 

前回はなんとなく参加しなかった懇親会、今回こそは参加しようと思ってたんだけど

公式懇親会は今回は予定なし、ということでまっすぐ帰りました。

どうも常連さんたちは懇親会に行くため残ってたようだけど…

ああ、チキンな自分(笑)。

ズボンのボールペンの線ともども、豪雨の中を帰ってきました。

次回こそ…!(^^;)