「EXPO'90 花の万博」を思い出す!「鉄道コレクション 長堀鶴見緑地線70系2種」発売!中編 | 「EXPO2025 大阪・関西万博訪問記」ありのまま生きてこう 自分を磨きながら

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「EXPO2025 大阪・関西万博訪問記」公開中!趣味の鉄道の話題を中心に、旅行記や生まれ育った東大阪、敬愛するロックシンガーソングライター・松阪晶子さんについてなど綴りたいと思います。

みなさんこんにちは。前回からの続きです。



トミーテックから発売されている、人気鉄道模型「鉄道コレクション(鉄コレ)」。
来春に「リニア地下鉄道シリーズ」として発売予定だという「長堀鶴見緑地線70系2種」に関連して、思い出をあれこれと述べております。


現在は「OsakaMetro長堀鶴見緑地線」ですが、「大阪市交通局鶴見緑地線」として、1990(平成2)年3月に「京橋(大阪市都島区)〜鶴見緑地(同鶴見区)間」が開業したものです。

現在では、全国に採用例が増えつつある「リニアモーター地下鉄」ですが、最初に開業したのがこの「鶴見緑地線」でした。


この度、模型化されることになった「70系」。
沿線の「鶴見緑地(同・大阪府守口市)」で開催された「花の万博(国際花と緑の博覧会、EXPO'90)」へのメインアクセスを担う、重要な役割を担った車両です。以下、出典①。

大阪都心からは、東へ約10kmほどにある「鶴見緑地」。1970(昭和45)年に開催された「大阪万博」を期して、急ピッチで地下鉄が整備された際、大量に発生した残土を用いて造成された都市公園です。



緑豊かなこの広大な緑地公園を活用して、園芸博の意味合いをもって開催されたのが「花の万博」。期間中には、2300万人を超える入場者を誇った、国際博覧会でした。毎日大阪朝刊 1990(平成2)年4月2日付け 1面より。


開幕翌日の紙面ですが、世はバブル景気の真っ只中。趣向を凝らした、きらびやかなパビリオン群に入場者が殺到、夜はロックコンサート…という、にぎやかな具合がわかります。


半年間にわたって、大阪都心のすぐ近くで開催された「花の万博」でした。


わたしは当時小学6年生でしたが、幸いに会場が自宅から割りに近かったので、親や姉ら、また、遠足にと足しげく通った、楽しい思い出ばかりです。


さて、平成が始まって直後の、そのような一大催事となった「花の万博」。会場の中央ゲート(画像中心部)や、各方面へのシャトルバス乗り場(緑色屋根)に直結していたのが、くだんの「鶴見緑地線 鶴見緑地駅()」でした。


前回記事でも触れましたが、この「鶴見緑地線」は「日本初のリニアモーターカー」として開業しました。

「リニアモーターカー」というと、現在、建設が進められている「リニア中央新幹線」を想起するのですが、そちらは、車体が完全に浮き上がる「浮上式」


一方こちらは、線路中央部に「リアクションプレート」と呼ばれる、S極とN極の磁石を内蔵した板を設けて、車両側の磁極と反発させながら推進力を得るという「鉄輪式」です。


他の通常鉄道と同様に、レールや車輪は存在するものの、リニアモーター(磁力)を推進力に利用するという、それまでに動力源としてはなかった新技術を用いた、画期的な車両でした。大阪ビジネスパーク(大阪市中央区)にて。



リニアモーター方式では、急勾配や急カーブにも対応が可能で、さらに、車両も小型化出来るという利点があります。トンネル掘削に巨費を要する地下鉄の建設において、以降、全国で大きな注目を浴びることになりました。


ところで、会場の「鶴見緑地駅」と結ばれることになったのは、大阪市内東部のターミナル駅「京橋駅(同都島区)」です。


「京橋駅」は「大阪駅」から3つめの駅です。





「JR大阪環状線」「学研都市線」の2線(「JR東西線」は未開業)に、京都方面へ向かう「京阪電車」が乗り入れる、古くからの交通の拠点でした。2017(平成29)年撮影。


地下鉄が直接市内中心部に乗り入れるのには、工期が間に合わなかった、という事情もあったようで、至近のターミナルであるここ「京橋」を路線の起点に設定した、とされています。


さらに「花の万博」輸送もさることながら、混雑著しいバス路線のみで、鉄道網がなかった市内東部地域の交通網を整備する、という意味合いも、この「鶴見緑地線」の開業には込められていました。ヤフー地図より。


それでは「花の万博」に合わせて開業した、その「地下鉄京橋駅」の様子を、ちょっと探ってみることにもしたいと思います。


次回に続きます。

今日はこんなところです。


(出典①「国際花と緑の博覧会と大阪市」大阪市編・発行 平成3年3月)