初夏の東北、その中で宮城・岩手両県のJR線の未乗区間を「乗り鉄」した際の様子をシリーズでお送りしています。
このラッピングの編成、「マンガッタンライナー」という愛称で呼ばれているとのこと、もちろん「漫画」というのがその由来なのですが…

時刻は朝の9時を回ったところ。仙台駅から1時間弱、県内第二の規模を誇る「石巻(いしのまき)」へとやって来たのですが…
ホームの反対側で発車待ちをしている電車、ゴレンジャーです(^O^)


そして、こちらには「ロボコン」が居るではないですか。

それ以外にも、一編成にさまざまなキャラクターが居るのでおもしろいものです。

ちょっと感心しながら、改札へと向かいます。

そして、改札前にまたも別のキャラクターが。


「サイボーグ009」に「仮面ライダー」…

コインロッカーにもご覧のとおり。



これらのキャラクター、すべてあの漫画家「石ノ森正太郎(1938-1998)氏」の作品ばかりです。石ノ森氏の生地は「石巻」ではないそうですが、そのあたりは毎度おなじみ「Wikipedia #石ノ森萬画館」から拾ってみます。
宮城県登米郡石森町生まれ育った石ノ森正太郎(本名:小野寺 章太郎)は、中高生時代、自転車で2 - 3時間かけて同県石巻市の映画館「岡田劇場」へ通った。このことから、石ノ森は同市を第2の故郷としていた。
1995年、当時の石巻市長であった菅原康平は石ノ森と会談し、「マンガによる町おこし」の協力を要請する。翌1996年、石巻市は「石巻マンガランド基本構想」を策定した。1998年、石ノ森死去。

「萬画(まんが)」というのは、これまでの「漫画」とは一線を画す概念として、石ノ森氏が独自に提唱した言葉とのことで、市内には宇宙船を模した「石ノ森萬画館」という観光施設があったり、キャラクターがあちこちに登場したりと、人気を博しているとのこと。
しかし、列車や駅構内までここまでキャラクターで徹底されたのはあまり見たことがありません。

その「サイボーグ009」と「仮面ライダー」が正面に居る改札前には、仙石線以外にもこの駅に乗り入れている石巻線のホームがありました。
ちょうど、発車時刻ではないので閑散としています。

次に乗車するのは、約1時間後の「小牛田(こごた、宮城県遠田郡美里町)ゆき」。
少し時間があるので、駅前を散策してみたいと思います。

少し小降りになった、石巻駅舎の正面に出て来ました。
こちらにもキャラクターが目立つところに居りますね~

ところで、わたしは石ノ森氏の作品には残念ながらあまりなじみがありません。「仮面ライダー」は少し上の世代ですし(作者は違いますがわたしの世代となると「ガンダムシリーズ」もあまり知りません)…
キャラクターは有名どころしか知らないので、ここからは街歩きをした際の様子を、ギャラリー風にご覧頂きたいと思います(>_<)




いや~、これは雰囲気がありますね。雨が強くなって来たのと、次の列車の時間が迫っているのでここで折り返すことにしました。

雨がまた強くなって来たように感じる、駅前のロータリーでした。

ここへ戻って来たのがちょうど午前10時、駅前の時計台がにぎやかに動き出しました。もちろん、石ノ森作品のキャラクターばかりです。

その中に「さるとびエッちゃん」ですね。これはわかります。かわいらしいですね。

そして、ラッピング列車やコインロッカーでも見かけた「ロボコン」も。

おぼろげな記憶なのですが、わたしが小学生の頃、朝の登校前の時間帯に再放送かで流れていたなあと思い出します。ロボコンはやさしい性格なのですが、そそっかしいのと、毎作品、とにかく何かを壊しまくっていたエピソードを覚えています(記憶違いでしたらスイマセン)。

それから、ここまで書いてきて思い出したのですが、こちらも「ロボコン」と同じ特撮もので、なおかつ同じようにわたしが小学校の頃放送されていた「おもいっきり探偵団 覇悪怒組(はあどぐみ)」という作品も、そういえば石ノ森氏の作品だったなと思い出しました。この作品も結構、当時のわたしは毎回楽しみに見てました。
小学校の仲良し五人組が空想で描いた悪役仮面(「怪人摩天楼」という)が実際に登場し、彼らが結成した「探偵団覇悪怒組」と対峙するのですが、新任でやって来た担任の落合先生(演・秋野太作)という人物が、怪人摩天楼と妙に一致する点が多くて不審がられるがいつも煙に巻かれる…というストーリーでした。
その怪人摩天楼も、あくまで悪役、というのではなく、ストーリーを翻ってみると、何かのきっかけごとに「覇悪怒組」のメンバーを成長させる課題を与えている、と思われる話が多く、一般的な悪役が出てくる他の特撮作品とはひと味違うのが、いまでもとても印象に残っています。余談でした。

ところで、駅前に居たこちらのキャラクターの後方、「東日本大震災浸水位置」と記されている掲示が気になります。
この石巻駅は、港湾部からは少し内陸へと入ったところにあるのですが、それでもかなりの津波被害があったのですね。

駅前ロータリーに「観光物産情報センター」なる施設があったので、こちらにも立ち寄ってみました。

その入り口にて。最近、贈られたメッセージでしょうか。館内にも震災に関する展示などがありまして、時間の許す限り拝見して来ました。

こちらで、あまりの?懐かしさから「ロボコン」の耳かき(@350円)を購入しました。使って、なおかつ愛でて楽しみたいと思います。

そんなこんなで、待ち時間の1時間はあっという間に過ぎてしまいました。


石巻線のホームへ入りますと、反対側のホームにはすでに列車が停車していました。ここからさらに東へ、金華山や漁港で有名な女川(おながわ、宮城県牡鹿郡女川町)へと向かう列車です。


この駅から女川へは、震災前に乗車したことがあるので、予定上、今回は乗らないことにしています。女川はぜひ再訪してみたいところなのですが。


わたしは、その石巻線の反対方向、小牛田(こごた、同遠田郡美里町)ゆきを待ちます。

待つことしばし、女川からの小牛田ゆきがやって来ました。
次回に続きます。
今日はこんなところです。