コロナも5類になり

 

面会も夜20時まで入れるようになった。

 

が、あの子が亡くなる半月前に..私は初めてコロナに感染した。

5類って健康な人にはありがたい話だけど、今まで感染したら公共の交通機関

のっちゃダメよだったのが、"縛りがなくなった"ってことでもある。

 

婦人科クリニックに通うために電車に乗ったら

マスクはしてたけど明らかに様子のおかしい人がいて魂が抜ける

 

逃げ場がなく..真顔

数日後検査に行ったら自分も感染してた。

声がガラガラ。それ以外はいつも通り。

というわけで7日以上あの子に会えないことが決定。

 

そしてあの子も陰圧室に移動。

たくさんの人に迷惑をかけてしまうことになった。

 

 

 

↑なぜこんなに高いの...ネガティブ

 

 

あの子はきっと

もう「あの人に捨てられたんだろうな」と思ったかもしれない。

悶々と家で過ごした。あの子の汚れ物の回収と、洗い替えは

心優しいご近所さんが病院まで受け渡しに行ってくれた

でなかったらきっとあの子は裸ですごすか..

病院の洗濯乾燥機でクシャックシャになった肌着を

アイロンかけずに着ることになったと思う。

 

結局あの子は感染してなかったそうだけど

感染疑いで人との接触が減ったせいか...

明らかに元気がなくなって

反応も薄くなっていた。

 

なくなる数日前から血圧がすごく低くて..

腎臓が働かなくなってきて、腎臓の酸素濃度も下がっていた

でもおしっこが出たら

看護師さんも一緒に

「おしっこ出た〜〜」って一緒にはしゃいでくれて

母乳が出そうなくらい胸がゾワゾワした。

変な例えだけど、

本当にオキシトシンが出てたんだと思う。

幸せホルモンね。

 

 

全くおしっこが出ない日もあった

腎臓移植ができる病院だったら..私の腎臓をあげたい

体重的には問題ないはずだけどできるなら既に提案されるだろうし。

これ以上わがままみたいなことを言って

忙しい先生たちを煩わせたくなかった。

 

 

なくなる前の晩はあの子のお気に入りの子守唄を

歌ってトントンした。

あの子は長い睫毛をゆっくりパチパチさせながら

ちょっと起きて聞いてくれているようだった。

モーツァルトの子守唄。

 

 

先生がすぐそこに立っているのに

声をかけられるまで気がつかず..

マジ歌いしてたのが本当に恥ずかしい。

 

 

入院してからあの子に「かわいいね」って

言いづらくなった。

なんか人前でいうのは恥ずかしくて

でももっと言ってあげればよかった。

 

お世辞で言ってくれる看護師さんたちもいたけど

わたしは

心底かわいいねって思ってた。

 

生まれ変わって

また私のところに来てくれたら

 

いっぱい言ってあげるからね。

 

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