hiby  R3です。

中華プレイヤーのOSを開発しているhibyのプレイヤーですね。
R3は日本で入手出来る同メーカーのプレイヤーの中でローエンドに位置付けされています。
R3には無印とproの2機種が存在しており、それぞれDACが異なるものを採用しています。
私の所有しているのは、旧型にあたる無印のものです。

大きさはshanlingのM1やQ1ほどで、大き過ぎず、小さすぎずと言った操作性を犠牲にしないギリギリの大きさです。
重量も高級機に比べれば十分に軽い部類で、胸ポケットに入れてもシャツがだらし無く見えない程度。
筐体はアルミニウム製でビルドクオリティも十分。
付属品もプラスチック製のカバーや画面保護シート、布製袋など、使う上で必要なモノは一通りセットされています。
ただし、本体内部メモリは搭載されていないため、別途SDカードが必要な点は注意が必要です。

使用する上で特筆すべきはOSの使いやすさですかね。
流石に多くのプレイヤーに採用されているOSメーカーのプレイヤーだけに、日本語が一部おかしな事になっている事を除いて安定性、使い勝手共にハイレベルです。
スマホが使える方なら、特に説明書を見なくても十分に使いこなせると思います。
広くは無い表示領域を有効に使いこなす画面四隅からのフリックメニューはそれぞれのメニューがきちんと系統立てられており、ちょっと関心してしまいました。
一部の高級機のように使いこなせるか解らないような調整機能がてんこ盛りなわけではないですが、「こういうので良いんだよ。」的な妙に納得出来るメニュー選別も良いですね。

使ってみてもう一つポイントとしておきたいのは、電池の持ち。
有線で行き帰り3時間程度の使用なら1週間は充電しなくても大丈夫なくらい。
昨今の持ち物事情から、スマホと2台持ちなのは当たり前となるでしょうから、充電を毎日気にしなくても良いのはメリットの一つになるのではないでしょうか。

さて、そのサウンドは、見事なセパレーションを備えたパワフルで元気なサウンド。
特にサウンドセパレーション(音の分離)に関しては今までに感じたことのないようなレベルで、この価格のモデルとして考えると他を圧倒するサウンドを聴かせてくれます。
なんとなく眠いサウンドだなぁと思っていたイヤホンを見違える様なシャキシャキのサウンドに変えてくれます。
他方、音の前後関係があべこべに聞こえることもありますが、このレベルのセパレーションだと、レコーディング時のマスタリングに問題があるのか、はたまた本機のサウンドがおかしいのか判断がつきませんね。
何せ体感したことのないレベルのセパレーションですから。

DACはES9028Q2M。オンキョーgranbeatに搭載されたES9018のアップデート版です。こちらについてもgranbeat同様2機搭載しているようです。
全体的な方向としては、ESSのDACらしい、サッパリとしたサウンドイメージ。
本機ではサッパリとした中でもパンチのある低域を聴かせてくれます。

ただ、アンプのパワーで聴かせるタイプではなさそうなので、異常な駆動力を求めるイヤホンは組み合わせない方が良いかもしれませんね。

本機にはステレオミニの他に、2.5mmバランス端子も備えています。が、筆者本人がバランス接続がどうも合わない(人工的に聞こえる)ので、感想は省略します。

余り聞かない名前のメーカーだからか、使っている方を見たこともないですし、中古市場では大分トホホな値段がついています。
ですが、実力としてはかなりの物を持った機種ですので、興味がある方は是非手に取ってみていただきたい機種です。