ifi audioのIEMatchです。

所謂抵抗器ですね。
オーディオ界隈ではアッテネーターと呼ばれます。
メーカー曰く、ヒスノイズの除去とダイナミックレンジの改善を謳っています。

オーオタじゃないと何言ってんだかイマイチよくわからないですよね。
要するには、音源ソース、プレイヤー、出力機器(スピーカー、ヘッドホン、イヤホンなど)を繋げた時に、それぞれの特性によってズレたピントを合わせて、本来聞こえるべき音に調整するためのアイテムです。

アッテネーターのポイントは、今あるモノから引き算して調整するものであるという事。
それぞれが持っている元々のポテンシャルに何かを付加するアイテムではないということですね。

さて、本品はと言うと、余り全体的なサウンドイメージに影響を与えることなく、ノイズや要らないものだけ取り除いてくれる感じが好印象です。

付属品のアッテネーターをほかに流用すると、サウンドバランスが崩れたり、変な圧迫感の様なものが発生したりしがちですが、これなら使い様があります。

前述のNA-1の様にセンシティブなイヤホンや、一昔前の中華イヤホンの様にちょっとマイルドにすれば良い感じになるイヤホンなど、「これはちょっと。。。」と思った時の孫の手的なアイテムです。

ちょっと尖りすぎかな、と思う部分を削る事で、通常ではマスキングされて聞き取れなかった良い部分を再発見出来、そのイヤホンに対する印象がガラッと変わる可能性がありますね。

また、本品にはいくつかの調整スイッチが付いているのも使いやすいポイント。
ミニプラグ側にはシングルエンドとバランス接続の切り替えスイッチがあります。
3.5mmのバランスは使える機器がほぼ皆無の状況ですが、説明書ではバランスモードでもシングルエンドに接続した場合は自動的に切り替わる旨の表記があるので、バランスにしておけば間違い無いのではないかと思います。
因みに、シングルエンドでの切り替えによるサウンドの違いはほぼありません。

コネクタ側には出力レベルの切り替えスイッチがあります。
highとultraがありますが、highからultraに切り替えると音量がほぼ半分になります。
highモードで何も繋いでいない状態から音量が約2/3になりますので、繋げる機器によって使い分けが可能です。

このように、「使い方によっては」非常に重宝するアイテムですが、いらない向きには全く不要、と言う特殊な商品の割に、新品で¥6000-からと、少々お高いのが難点ですかね。
数が出そうにない商品なので、高額なのは致し方ない部分かもしれません。

既に困っている方が、その商品を使いながらなんとかしたい時には有用ですが、とりあえず買っとくか?的なニーズには向かないかと思います。

モノ自体は作りも良いですし、値段なりの質感もあるのですがね。

高級イヤホンを多数持っているような方には持っていて損のない商品かと思います。

因みに、余り話題になりませんが、本機の切り替え機能を排除した安価なモデルも存在します。
こちらは使ったことがないのでなんとも言えませんが、元々限定的な使い道の商品なので、個人的にはお高くても切り替え機能があったほうが潰しが効くかなぁ、と思います。