AK300です。


私が所有している中で一番高額な機種になります。
と言いますか、13万円て、高すぎじゃないですか?
これより高い機種があるとか、オーディオ沼は深いですねぇ。
 
はい、astell&kearnの第3世代、AK70が出るまではエントリー機とされていた機種ですね。
 
採用DACはAKM4490をシングルで搭載。
上位機種とその他の機能や筐体デザインを共有した機種ですね。
 
とりあえず最初に言っておくことは、デカイです。
その割に持ちやすいですが、何せ嵩張る。スーツの内ポケットに入れておくと、その重量も相まって、なんか入れてる感が誤魔化せないレベル。
ポータブル機ですが、あんまりポータブルに向いてないかも。
 
質感やビルドクオリティには文句の付け所が無いです。
但し、前述の通りデカイのと角張ったデザインによって非常に傷が付きやすいです。
付属のカバーはフルカバードではなく、上部はほぼ剥き出し状態なので、使ってる間にこの部分から徐々に傷だらけになっていきます。
元のお値段がなかなかのお値段なので、気になる方は注意した方が良いです。
まぁもっとも、現在は生産終了で流通在庫でしか新品は買えないので、中古で、というのが主な入手経路になるかと思います。現在の中古は既に傷入りでやすいか奇跡的に無傷でべらぼうな値段のものか、という感じですので、その辺よく吟味した方が良いですね。
私は既に傷入りの安いものを買って使い倒す、と言うのがいいと思います。
どんなに気をつけても使えば傷が入る形状なので。
 
OSやUIは第2世代以降のastell&kearnを使用したことがあるなら全く戸惑うことはないです。
Android携帯使用してる人も違和感はないかと思われます。が、iPhoneユーザーはちょっと戸惑うかもしれませんね。システムの階層分けがiOSほど洗練されていないので。
また、処理速度の観点では、第2世代よりマシくらいの感じです。入れられないですが、もし可能でもゲームをインストールして遊ぼうとか全く思わないレベルです。
 
さて、そのサウンドは、良くぞここまで調教したな、と思うサウンド。
以前書いた様に、私は基本AKMのDACのサウンドがあまり好きではないにですが、コイツは別物でした。
チップの性能を前面に出した製品、もといサウンドの作り込みが出来ていない製品では冷たくてキレが良いサウンドのDACですが、この機種ではちゃんとastell&kearnの音がします。
音を決めるのはちょっDACだけじゃない、と言うのをまざまざと見せつけられる出来栄えです。
 
astell&kearnの割とウォームで分厚いサウンド作りの中にも、AKMのDACらしいキレを感じるサウンドに仕上がっています。
 
その中でもボーカルラインを中心とした中音域の主張が特に強め。
割とボヤッとしたサウンドのイヤホンでもシャキッとしたサウンドに変えてしまうほどです。
 
うーん、なんと言いますか、オーディオってある程度の値段までは値段対サウンドが等しく向上するんですが、境目を越えると急にサウンドレベルの上昇が鈍化して、超高額の商品でもちゃんとわかる人にしかわからない差しか出なくなる、みたいに感じてますが、この機種はまさにそんな値段対サウンドが急に鈍化するポイントに有る、又はあった機種に思います。
これ以下の商品とはあきらかにレベルが違いますし、これ以上の値段の機種とはあまり差を感じません。
マグロの中落ちみたいな感じでしょうか。
 
いずれにしろ、このサウンドを一度聴いてしまうと、中々他へ移るのが難しい感じになります。
それほどに、印象深く、優れたサウンドです。
 
是非一度試して、使い倒していただきたい機種ですね。