宮本武蔵の『五輪の書』の中に千日の修行を『鍛』（たん）として、
万日の修行を『錬』（れん）とする…と言う箇所があります。
鍛錬とはこういう事を言うのか…と思っていると『訓練』などは
まだその前の事なのだ…と思うと一芸や 一道の道の深さにゾッとっする和尚です。
便利になった現代に於いて、訓練如きはしても鍛錬としての修行は中々出来ない
環境なのかも知れません。（余りに私達の環境が恵まれすぎていますよね。）
現代社会に生まれた幸せと不幸を私達は合わせ持っています。
訓練位の事はしても『鍛錬』に至る修行など中々出来ない…
余程の覚悟が無いと『鍛錬』の世界に入る事は出来ません。
現代ではオリンピックを目指すアスリート。
コンクールを目指す音楽家。その他世に出ようとする各々斯界の方々等…
それでいてもムサシ先生にしてみれば、まだ『鍛』にも『錬』にも
成っていないですよ…と、言われる様な気がします。
自分が好きな事って何なのでしょう？
その為だったら『鍛錬』の世界に入っても良い…と、覚悟出来るもの…
恵まれ過ぎて、便利過ぎる現代では中々見つけにくいテーマです。
大量失業時代に遭遇した私達ですが、一度本当にやって見たい事は何なのか？
明日の食を求めるだけでは無く、これからの光りや夢。
希望や真実を考えて見る事も一考なのではないでしょうか？
和尚でした。