セアカゴケグモじゃなかった | 無精庵徒然草

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無聊をかこつ生活に憧れてるので、タイトルが無聊庵にしたい…けど、当面は従前通り「無精庵徒然草」とします。なんでも日記サイトです。08年、富山に帰郷。富山情報が増える…はず。

Kumo ← 今冬の初雪を見逃したのは残念。落ち葉の季節。毎日 竹箒で落ち葉の掃除。楓とかはかなりスキスキになってきた。近所からの落ち葉もあとしばらくか。それにしても、クモさん寒いなか大変だね。夏も冬も体毛は同じ? (2021/12/02 15:37)

 

 上掲の画像、後日、過日、庭先で撮ったクモ……まさかセアカゴケグモ? と。すると、セアカゴケグモではない、「奴らは本体がもっと丸いし、赤色が縦にはっきりついてます。残りは真っ黒…」というアドバイス。これで、安心して庭を見て回れる。(12/05 06:35)

 

 こんな不穏な疑念を抱く切っ掛けは、昨夜読み始めた本である。「巣の中央でじっとしている姿は哲学的でさえある。こんなふうに私もなりたい」と謳う、中田兼介著の『クモのイト』(ミシマ社)本文手前に載せてある各種クモ画,、むろんセアカゴケグモ画を観てのこと。その画だと姿かたちが吾輩が撮影したクモ画像にそっくりで、思わずつぶやいたのである。(2021/12/05 15:32)

 

 寒い! 無風快晴。だけど、夕方からは雨が。5弱の地震が茨城で和歌山で。コロナ禍にあって不安が募る。恙無く新年を迎えたい。(2021/12/03 11:13)

  今朝未明……昨夜半過ぎ……真夜中の2:55頃、富山の平野部に初雪だとか。ん? 我輩はその頃も仕事で外に居た。雨が雪に変わったなんて、気が付かなかった。(2021/12/02 12:02)

 

Mittu_20211205143901 ← フローベール作『三つの物語』(谷口亜沙子 訳 光文社古典新訳文庫) 「無学な召使いの人生を、寄り添うように描いた「素朴なひと」、城主の息子で、血に飢えた狩りの名手ジュリアンの数奇な運命を綴った「聖ジュリアン伝」、サロメの伝説を下敷きに、ユダヤの王宮で繰り広げられる騒動を描く「ヘロディアス」。透徹した文体からイメージが湧き立つような短篇集」

 

 フローベール作の『三つの物語』を一昨日読了。
「無学な召使いの人生を、寄り添うように描いた「素朴なひと」」は、傑作。推敲を重ね、過度の思い入れを排した叙述……なのにフェリシテの人間像がじんわり。「城主の息子で、血に飢えた狩りの名手ジュリアンの数奇な運命を綴った「聖ジュリアン伝」」は、ありきたりに感じられた。聖人になってからの事蹟を描いておらず、聖人前史に留まっているからか。「サロメの伝説を下敷きに、ユダヤの王宮で繰り広げられる騒動を描く「ヘロディアス」」は、旧約聖書の錯綜する部族や国の歴史が我輩には把握できず退屈だった。訳者による詳しい解説を読んでからも。(2021/12/03)
 「素朴なひと」は、「純な心」や「まごころ」と題されることも。「聖ジュリアン伝」は、「聖アントワーヌの誘惑」へ深化発展?

 

 

Ero ← アニエス・ジアール 著『エロティック・ジャポン』(にむら じゅんこ 訳 河出書房新社)「ロリコン、援助交際、セクハラ、制服、人形愛、コスプレ、メイドカフェ……日本人でさえ理解しきれない「奇妙で豊饒な性文化」を論じる、気鋭のフランス人女性による大胆な〈性の日本論〉」

 

 アニエス・ジアール 著の『エロティック・ジャポン』を読了した。車中での待機中に読もうと思っていたが、分厚い本でドアポケットに入らない。自宅で楽しんだ。

 

 いきなり余談だが、「古い本。プリクラやらガングロやら。称徳(孝謙)天皇の不祥事のあった奈良から京都に都が移り、平安時代が始まる。小野小町や赤染衛門、紫式部・和泉式部・清少納言らの活躍する時代。以前から、赤染衛門が気になっていた。れっきとした女性である。が、名前が……。どうやら、赤染 衛門らしい。赤染が名字。名字が分かるってのも珍しい?」と呟いた。(2021/12/02 15:57)

 

 すると、「赤染衛門や紫式部の「衛門」や「式部」は役職名で、普通女性が出仕する場合、近親男性の役職名を女房名にするので、赤染衛門の本名はわからないのです。父親や夫は衛門の職ではないようですが・・。天皇の后妃や正式に役職についていた女性以外はわからないのが普通」とか、「平安時代、本名は呪詛を恐れてあまり口にしないものだったようです。男性も役職で呼ばれることが多く、名前は目上の人か親しい人しか呼ばなかったようです。女性は家族しか名前を知らない程で、公式な記録を残す必要のある人だけ、後世に名前が伝わってるのです。普段は通称、源氏物語でいうなら大君とか中の君、三の宮などで通していた」といった知識を頂いた。


 さらに、「名字も奈良、平安は、「藤原」としか書かないのに読みは「ふじわらの」と「の」が入りますよね。武士も「平清盛たいらのきよもり」「源頼朝みなもとのよりとも」と「の」が入りますが、「北条政子ほうじょうまさこ」「新田義貞にったよしさだ」と「の」が入らなくなります。鎌倉になると日本語の音韻が減ったりしますし、私たちが思う以上の変化があったのでしょうね」とも。(12/03 17:19)

 

Isi_20211205151601 ← 我が家にある謎の石。木か何かの化石かなと思っていた。が、みんつぶでブックエンドとして紹介されていた。ほんとにブックエンドなの? これらの石、訳もなく玄関(の下足入れの上)に飾ってます。やはり木の化石でしょうか。小さいやつは小学生の頃から持ってます。どうやって入手したか覚えてない。(2021/12/02 12:22) これらの石、訳もなく玄関(の下足入れの上)に飾ってます。やはり木の化石でしょうか。小さいやつは小学生の頃から持ってます。どうやって入手したか覚えてない。(12/02 15:18)多きなやつは父のもの。我が家には篆刻用の石はたくさんある。珍しい(但し、金めじゃない)石を集めていたのかな。(12/02 15:25)

 

 著者は、「1969年、フランスのジャーナリスト。パリ第三大学で現代文学を学んだ後、高等情報通信科学校で日本漫画とメディア論を専攻」というが、日本語文献は読めないとか。直に日本文化を研究した風が乏しい。本書の日本での刊行は、2010年。原書は2006年。つまり著者が三十代後半の頃に書いた本。この手の本は風俗の変遷が激しいので、情報が新しくないともどかしい思いが募るのみ。あくまでフランス人ジャーナリストの目には嘗てこのように映っていたという理解が必要だろう。


 本書で一番衝撃的だったのは、鳥肌実なる存在を知ったこと(「鳥肌実 - Wikipedia」及び「鳥肌実 公式サイト | 鳥肌翼賛会」参照)。
 鳥肌実は上記のように、ピン芸人であり、コメディアン。著者によると、「アジテーターであり、あらゆるタブーを犯し続ける鳥肌は、皇室と国粋主義者を揶揄する勇気を持った、日本においては稀なアーティストあ。性的暗喩が利いた彼のパロディはしばしば観客を困惑させる」とか。
 彼は、ヒトラーを偉大なコメディアンだと喝破(?)する。チャップリンがパロディったように? 彼は、聖なる菊の紋章を、「一六本の朝日の光……。尻の穴の皺の数と同じだ!」と断じる。靖国神社も例外にしない。「右翼にとって大事な儀式のある日を選んでお茶らけたゲリラショーを繰り広げる」とか。(227-230p.)
 こういった存在を知っただけで本書を読んだ甲斐があったというもの。あとは、いいや。(2021/12/05 15:22)