視線をゆるめて | 銀河食堂のしろくまさん

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劇団印象-indian elephant-の劇団員 山村茉梨乃のブログです。



私はかなり目が悪く、中学生の時からコンタクトレンズを着けている。

たまに、コンタクトレンズを装着して最初の1時間くらい、ちょっとだけ世界がヘンに見える時がある。

別にぼやけてるわけでは無いし、ゴロゴロもしていないけれど、

なんとなく、何か特定のものを見ようとしても、ピントを合わせにくいというか、いまいちしっかり捉えることが出来ない。

そんな時、ひとつの対象をじっくり見ようとすることは諦め、ぼんやりと、ただ目に映る景色の全体を受け入れることにしている。

平たく言えば、目を開けたまま、あまり何も見ないようにしている。

快か不快かで言えば、“目”的には不快かもしれない。

でもこの感覚、この時間が、実は嫌いじゃない。

必然的に、視覚以外の、他の感覚が研ぎ澄まされた状態になり、結果として視野が広がっている気さえする。

少し、意識は、ふわふわした感じになってしまうけれど、
目がガラス玉になったみたいな気分で面白い。

たまにはこんな風に、ただ、自分の置かれている世界に、空間に、委ねるような時間があっても良いんじゃないか。

まだ名前のない、いろんな感覚のスイッチを持った人になりたい。