軍艦島。
長崎港から約18キロの海上に浮かぶ
周囲1.2キロの半人工島で
島影が軍艦に似ている事から
軍艦島と呼ばれるようになったとか。
質の良い炭鉱があり、
働き手である「ヤマの男たち」とその家族が
最盛期には5000人以上
暮らしていたそうですが、
エネルギー政策の転換により衰退し
1891年から1974年までの83年で
炭鉱の歴史の幕を閉じ、廃墟となった島
なのだそうです。
無人島と化していた軍艦島は
2015年に「明治日本の産業革命遺産
製鉄、鉄鋼、造船、石炭産業」の
構成資産の一つとして世界文化遺産に
登録されました。
それ以来、軍艦島ツアーは観光客に
最も人気のクルーズツアーと
なっているのだそうです。
私も映画「007」のロケ地になったという事で
興味があり、今回ツアーに参加してみる事に
しました
こちらの船で
船は満席‼️
廃墟となった住居が見えてきて
軍艦島に上陸。
地上約1000メートルにまで下り
気温30度、湿度95パーセントの中
過酷な現場で24時間体制3交代で
炭鉱を掘り続けた
「ヤマの男たち」。
その当時の日本の産業を影で支え続けて
くれたからこそ今の豊かな日本の暮らしが
あるのですね。
映画のセットを巡っているかのように
お気楽にツアーに参加しましたが
昔、この軍艦島に暮らしていたという
高齢の女性ガイドさんの心のこもった説明に
胸が熱くなりました。
かつての軍艦島で
働くヤマの男たち。
ヤマの男たちは家族と共に
この島で暮らしました。
狭い土地の中には共同住宅、学校、
病院、娯楽施設なども。
確かにこの島で当たり前の日常を
過ごした人々がいたのです。
しかし、環境は過酷で、台風や火事などの
災害に水不足、環境汚染など
家を守る母親達にとっては厳しいものが
あったようです。
でも電化製品だけは充実しており
戦後ブームとなった
三種の神器(白黒テレビ、洗濯機、冷蔵庫)
だけは100パーセントの家庭にあったのだ
そうです❗️
そのあたりを考えると、いかに国がこの島の
炭鉱事業に期待をかけ、頼っていたかが
分かります。
かつてあの島にたくさんの人々が暮らし
日本の産業の礎となった島。
当時の最先端エネルギーのために作られた島
でしたが、原子力発電と放射能という
エネルギー問題を抱えている
今の日本にとっては、もしかすると
教訓やヒントを与えてくれる島なのでは
ないかしらと考えながら
軍艦島を後にしました。