ざっくり言うと…
●僕は人通りの多い商店街で三人組の男に突然殴られて財布を奪われたが、「警察を呼んで下さい!」と叫んでも誰も呼んではくれなかった。
●人通りの多い場所で人が殴られていても、周りの人は「他人のトラブルに関わりたくない」という心理から、見ているだけで助けようとはしてくれない。
●皆さんもトラブルを見かけたら迷わず、ためらわずにすぐに警察を呼びましょう。警察が来る事によって被害が大きくにならずに済みます。僕も絶対に呼ぶようにしています。
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最近テレビで、新宿歌舞伎町で暴力団の集団が一人の男をリンチしてる映像がありましたが、周りを歩いてる通行人は見て見ぬふりをして、そのまま通り過ぎていますよね?
あれを見て、自分が人通りの多い商店街で強盗に遭った事を思い出しました。
実は、僕は強盗に遭った事があります。それは横浜に引っ越して来てしばらくしてからの事ですが、昔働いていたお店で、帰り際にゴミを捨てるのを忘れて、それを捨てようと原付でお店に戻っている最中の事でした。
僕の隣にはビッグスクーターが並走していて、僕は店の前で止まり、バイクを降りたのですが、そのビッグスクーターはそのまま走り去りました。
すると後ろから20代半ば位の男3人が走って来て、いきなり僕に掴みかかって来たのです!
「お前あのビッグスクーターの仲間だろ!!?今そいつが俺を見やがったんだ!!!!」
と言って、服をがっしりつかんで周りにある家のブロック塀に頭を叩きつけられたりしました。
突然こんな事が起こると、今何が起きているかなどよく分かりません。そういう事態を常に想定しているとか、トラブルに対して訓練でも受けていなければ、はっきり言ってパニックです。
とにかくその時すぐ思った事は
「ビッグスクーターの人間と自分が仲間だと思われている!誤解を解かなくてはいけない!!」
という事だけでした。なので
「そいつは仲間じゃないです!知らないです!!」
多分、普通の人ならまずこんな言葉が出るのではないでしょうか?僕もずっとそう言い続けていたのですが、もちろん「あ、そうですか」と言って暴行をやめてくれる程常識のある相手ではありません。結局三人組に捕まれ、服がボロボロになるまで振り回され、散々壁に叩きつけられたあと、ようやく男たちは帰って行きました。(写真を見ると、トレーナーが引き伸ばされて、ヨレヨレになっているのがわかると思います)
「ようやく終わったか…」と思い、暴行中にズボンのポケットから地面に転がった財布を拾った時でした。
「…あれ、財布が地面に転がっているという事はまさか!!??」
急いで財布のお札が入った部分を確認すると財布に入っていた4万9千円がありません!!(こんな数字を書くと嘘のように感じるかも知れませんが、当時お店からもらう給料は現金手渡しで、常にそのまま財布に入れていたのです)
そう、三人組の男に捕まれて振り回されてる間に、三人の内の一人に財布を取られていたのです。
暴行が終わった所までで終わればまだしも、お金まで取られたとなったらまた話は全然違います。僕は急いで逃げた相手を追いかけて行って、人通りの多い商店街のど真ん中で三人組一人を見つけました。
「おい!!!お前さっき金取っただろ!!??」
と捕まえると、男はまた殴りかかって来ました。
僕は逃げられないように服を掴んで(因みに、服を掴んだ時に、肩に大きな入れ墨が見えたので、そっちの業界の人間なのでしょう)
「すいません!!泥棒です!!!警察を呼んで下さい!!!」
と叫んだのですが、なんと、周りにたくさん歩いているサラリーマンや店の人は
「うわ、喧嘩してるよ」という目でチラッと見て、普通に商店街を歩いているだけなのです!
助けてくれる人がいないか、叫びながら周りを見たのですが、見ているだけで誰も助けてはくれず、数発殴られた後で僕を振り払って男は走って逃げ出してしまいました。
仕方なく自分も走って犯人を追いかけながら持っていた携帯電話で110番に電話しすると、警察からは
「今どこですか!!?」
と聞かれます。
「今どこですか?」と聞かれても、第三者が落ち着いて警察に電話している訳ではありません。すぐに詳しい住所が分かる場所でもないですし、事件に巻き込まれて興奮状態の当事者が、しかもダッシュで移動しているのですからどこと言われても困ります。
結局、電話をしながら走ってる僕の先で、大通りを赤信号無視して走り去った犯人を追う事は出来ず見失ってしまいました。。
しばらくして警察がたくさん集まって来て、事情を聞かれ説明し、犯人を探しに行ってくれたのですが、結局見つかりませんでした。
そしてその後、僕を待っていたのは何でしょうか…?
なんと、朝まで続く、長い事情聴取でした。
犯行は23時過ぎだったとは言え、人通りの多い商店街のど真ん中で、血がついたボロボロの服を来て「やられたのはここです」みたいに地面に指を指して写真を何枚も撮られたり、警察署に連れて行かれて、事件が起こった状況を最初から最後まで聞かれ、それを、本当に記憶が正しいか最初から何回も確認され、結局解放されたのは朝でした。
散々殴られて口の中は切れ、お金も取られ、服はボロボロになり、仕事が終わったあと食べる夕ご飯も食べれず、朝まで事情を聞かれ、被害者になった人間は、さらにこんなに面倒な目に遭うのかと感じました。
その事件が終わり、2年程経った後に一度だけ警察から、他の事件の逮捕者を集めた写真なのか、証明写真のような小さい8人位の正面を向いた写真を見せられ
「この中に犯人の顔は無いか?」
と聞かれましたが、正直、写真では印象も違いますし、こちらの記憶も曖昧です。しかし、僕はその中に、肩に入れ墨がある人がいれば犯人を絞れるかも知れないと思い
「この中に、肩に入れ墨が入っている人はいますか?」
と聞いた所「それはわからない」との事。入れ墨は消えないのだから、犯人を特定するには有力な情報なのに、何故その情報がないのか不思議でした。
そして、その次の警察からの連絡は7年後の
「時効になるから、証拠品を処分しても良いという書類にサインをしてくれ」
という連絡のみでした。(これがその書類↓)
被害者にとっては結構ショックな出来事だったのに、最後の連絡があっさりとしたこんな連絡で悲しかった記憶があります。まぁ、もう事件が解決される事はないと思い、僕もあっさりと書類にサインしましたが。
このように、実際に街中でトラブルに遭っても、意外とすぐに警察を呼んでくれる人はいないものです。おそらく、普通の人は警察に電話した事があまりないというのがあるからでしょう。どんな状況ならすぐ呼べば良いか、本当に電話して大丈夫か?などと感じて一瞬躊躇してしまうのではないでしょうか。
しかし、小さなトラブルであったとしても、すぐに警察が来てくれれば大きな事件にならない場合もあります。この強盗事件をきっかけに、僕はトラブルを見かけたらすぐに警察を呼ぶようにまりました。
過去には、夜友達とコンビニに行く途中で、アパートから女性の悲鳴が聞こえた事があって、僕は即警察に電話しました。(その時一緒にいた友達は、警察を呼ぶという感覚はなかったみたいです)もしすぐに呼ばなかったら大きな事件に発展していたかも知れません。
他にも道路でタクシーの運転手がヤンキー二人組に絡まれてた時もすぐに警察に電話して、パトカーが来てすぐに解決しました。
皆さんもあまり警察に電話をした事はないでしょうが、犯人達に見られない場所で電話をすれば大丈夫ですし、トラブルも第三者が介入すれば、はるかにうまく、早く解決してくれます。
皆さんも何かあったらこの事を思い出して、すぐに警察に電話して下さい。