会社員の私は何年か前から
ある仕事のお誘いを受ける様になった。
いわゆる勧誘のお仕事だ。
イキイキと働く高齢の女性達を見て、
人のお役に立つ仕事をしながら、
自分も豊かになれるなんて!
と羨ましく思う様になり、
いつしか転職を考える様になった。
そんな時。
一人の友人から電話が。
久しぶりに連絡してきた彼女は、
親や祖母の介護で慌ただしい
毎日を送っていると言う。
私は彼女に元気になって欲しくて、
こんな仕事もあるよ!と
自分が感じたワクワク感を伝えた。
最初は無関心だった彼女も
電話を切る頃には、
私の熱意に負けたかの様に、
分かった!分かった!と笑っていた。
後日、私は勧誘の仕事をしている知人に
彼女の話をした。
もし、興味があるのであれば、
彼女に会ってみたいと知人は言った。
それから数日後。
彼女が介護をしていたお婆さんが
お亡くなりになったのだ。
彼女の大好きな大好きなお婆さん。
彼女の悲しみや絶望感を思うと、
私も辛くなった。
ふと、知人の事を思い出し、
彼女への連絡は控えて欲しいと伝えた。
しかし、
それは守られなかった。
お婆さんの他界後、
一週間も経たないうちに、
知人は彼女に連絡を取っていたのだ。
お仕事の話をする為に。
私は怒りで震えると同時に、
彼女の話をしてしまった事を悔やみ、
自分を責めた。
彼女はきっと、
悲しみの中動揺し、
嫌悪感を抱いただろう。
私は深く後悔した。
やっと連絡がついた時、
謝る私に彼女はこう言った。
その人(知人)も必死だったのよ。
だからいいのよ。私は大丈夫よ。
相手の事を考えて受け入れ、
物分かりの良い台詞を言う彼女に
何度も何度も謝りながらも
そんな事言わないで!と
私は泣いてしまった。
そんな私に彼女は諭す様に言った。
物事や人は一方向からだけでなく、
色んな方向から見なければ
自分が辛くなるよ。
貴方みたいに一方向から見て、
許せない!と思うのではなく、
その知人も色んな面を持っている
と言う事を理解しなきゃ。と。
知人の上司に当たる女性が
以前こんな事を言っていた。
介護してるから仕事出来ないって言うけど、
何故 2、3時間でもプロに頼まないの?
親の死に目にあえないことだってあるわよ。
だって、それが仕事ってもんでしょ!?
そうならないと成功しないの?
会社では経費削減が提言されているが、
実際はあった方が便利な物が沢山ある。
経費で落とすなら、
手洗い場には石鹸しか置けないけど、
ハンドソープの方が早いし、衛生的。
グルメな上司が「皆で飲みなさい」
と珈琲を下さった時も、
上手く淹れる自信がないからと、
自宅で使っていたと偽って
コーヒーメーカーを購入し、
会社に持ち込んで皆で楽しんだり。
洗剤やスポンジ、砂糖や布巾等など
経費清算せずに自腹で持ち込んでいる。
周りからはきっと、バカじゃないの?
と思われているに違いない。![]()

家計は火の車なのに、
何の躊躇もなく持ち込んでは
皆で使おう!と思うのは、
喜んでくれたら嬉しいから。
ただ それだけ。
ハンドソープは助かる!
コーヒー手軽に飲めるね!
スポンジがいつも綺麗だと嬉しい。
大したことじゃないけど、
皆の笑顔が増え、
会話がスムーズになり、
少しだけホッとしてくれる事が
とても嬉しいのだ。
誰も見てなくても、
お礼なんか言われなくても
自分がただ嬉しくなるのだ。
知人やその上司と私は正反対で
成功にはほど遠いのかもしれない。![]()

だけど、
私はこっちの方が性に合ってる!
それがハッキリ分かった。