この町にやってきて、三年前から設備投資をした。
幸いなことに金利のかからない友達などから借り入れたものであるけれど、返済して行かなくてはならない。
残念であり、僕の経営能力の見通しの甘さから、これらを全て売却することを考え始めている。
本来「設備投資」というものは、将来的に収益を見込んで決断するものである。機械は毎日のように利益を生むために購入するものだ。
機械は「維持費」だけ賄われて維持するものではない。時間とともに資産価値は下がり、老朽化してゆく。
「市内への雇用の創出と、流出していた産業や雇用を取り戻す」その言葉に奮い立たされ
そのつもりで僕は大金を投じたが、それはかなわなかった。
「必要のないものは売却しなくてはならない」
「それでも維持費だけをつぎ込みながら、資産の目減りと機械のヘタるためだけに維持するのか・・・」
「いや、それでも人々のために役にたってはいる」
両方の思いがある。
 
決断はじぶんでする。
ただ、困る人もいると思う。