読み終えた後に考察を調べてみたのだけど、もはやミステリー並に伏線が散りばめられていて、最後まではっきり書かれていなかったのに、こういうことだったのか!という発見がありすぎて、非常に面白い作品だと思いました。

共同意識。
みんながいじめるから、いじめる。
これって学生だけじゃなくて、社会人になっても余裕である。

いじめるとか、ハブるとか、そういうのってそれをすることが正しいと思ってるわけよね。
相手がなにか悪さをしたり、嫌われる要素があったりすれば尚更。

ちょうど今の職場でも、嫌味が多くて自己中でだらしない嫌われ者がいる。
みんながみんな悪口を言って、なんとなく孤立しちゃって。
たしかに本人が悪い。わたしも嫌なことを言われたことがあるし、被害がある。
だけどだからといって彼を全員でいじめるとなれば、そのいじめは悪くないのか?と考えさせられる。

流されたり、みんなに合わせたりするために特定の誰かを嫌ったりすることはよくあるだろう。
それが余計に仲間意識を引き立たせたりするし。

でも、この小説を読んで思った。
しょうもないことは、せんとこう。

なんか色々と考えさせられた。
住野よるさんさすがです。
どんなファンタジーやねんと思いながら読み始めたけど、伝えたいメッセージ性とかがやっぱり凄くて、その感性にマジのリスペクト。

中高生とか、ぜひ読んでほしいな。
教室に一冊置くとか。てか国語の教科書に載せてもいいと思う。

大人の方もぜひ。