小説が、やっぱり好きだ。

一瞬でその世界へ連れて行ってくれる。
続きが気になって仕方がないあの感じは、幸福そのものだ。
作家によって異なる、それぞれの文章表現の仕方も。あぁ、なんて美しい言葉なのだろう、と感激する。
本屋で本を選ぶときのわくわく感、贅沢さ。
読み始めたとき、読み終えたとき。
小説はわたしに、たくさんの幸せを与えてくれる。
本屋にある本を、全て読みたい。
でも人生のどれだけの時間をつかっても絶対に足りない。だからできるだけ読みたい。
そう思ったら、SNSをだらだら見てる時間ってマジで勿体無い。

映画も、音楽も、旅行も好き。運動も。絵を描くことも、小説を書くことも。 
美味しいものを食べて、歩く。
身体を動かして、気持ちの良い汗をかく。

世界は、わたしの好きなもので溢れている。

ピアノを奏でること。

好きな曲の楽譜を買う。
一音一音、ゆっくりと合わせていく。
最初は三味線のようにしか弾けなかったのが、だんだんとメロディになって一つの曲が完成する。
好きな曲を弾ける喜び。聴ける喜び。
なんて贅沢なのだろう。

わたしの好きなものたちが、ずっとこの世界にありますように。
こういうささやかなな贅沢が、ずっとあり続けますように。
それさえも自由にできない時代があった。好きなことを好きだと言えない、することを許されない時代があった。
今は、なんて平和な時代なのだろう。

正月に起きた石川県能登の震災で、心が揺れた。
ずっと平和に過ごして、無事に年を越して、みんなでゆっくり楽しく過ごしていたお正月に、全てが破壊される。
家を、大事な人を。趣味なんてもってのほか。
心が苦しくて、何かできることはないだろうかと考えた。
人々が助け合っている姿に、胸を打たれた。無料で歓迎する民宿。船。

何かせずにはいられなくて、少額ながら募金した。
一刻も早く、普及できますように。
何も気にせず、それぞれが好きなことをして楽しく過ごせる日が来ますように。

仕事に行って、家に帰って、ご飯を食べて、お風呂に入って、眠って。朝起きて、ご飯を食べて、仕事に行って。
その合間に好きなことをしたりして。
大切な人と過ごして。
それがどれだけ幸せなことかと、そう気付かされることに感謝して。

どうか、石川の皆様が一刻も早く元の生活に戻りますように。