長い!900ページ近くある。

でも続きが気になるから、わりと読める。


暗くてダークな小説。

二人の少年と少女をまつわった

19年にも及ぶ本格ミステリー。


主人公二人の視点からの描写が一つもないのに

それぞれの哀愁や残酷さが

これでもかというほど感じさせられる。


ラストの雪穂の「知らないそんな人」

という台詞には、どんな切なさがあったのかと

思うと胸が痛い。

雪穂は本当の悪女になることを心に決めたのだろうか。それがりょうじにとっての幸せでもあると知っていたから。


一度も太陽の下を歩いたことのない二人。

それでも、太陽に代わる存在があった。

うーん、やっぱり悲しい!


あらゆる伏線があったけど、わざわざ親友を

襲わせたりしたのとか

意図がよくわからないところもあったけど。


スカッとしない終わり方に、なかなか複雑な余韻が抜けない。


実写版の映画も早送りしながらザッと見てみたけど

堀北真希の冷徹な美しさが雪穂っぽくてよかった。